2023年12月 3日 (日)

オートモデラーの集い IN 名古屋 2023 最終回

早いもので、あの楽しいひと時から一週間が過ぎました。報告は今回が最後です。

その1で触れたTDMC・T会長の展示は、ナカムラ1/24のBMW 2800スパイカップ(写真手前)と、製作途中のリトルホイール1/24のベルトーネ・ランチアストラトス・ゼロで、どちらも今年のオー集の報告でご紹介しました。
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完成品のBMWは当然として、ストラトスの方も製作が進んでおらず、前回の紹介時と同じ状態かと思いきや、お話を伺うと、ボディを一度シルバーに塗装して静岡オー集(私は参加しておりません)で展示されたそうです。ただ、どうしてもその塗装が気に入らなくて、ドボン(全剥離)したとのこと。やはり、会長の拘りは凄いですね、すぐに妥協する私などとは大違いです。
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N.O.S.さんのテーブルで一際目立っていたのが、昭和の名作キット、オータキ1/16のランボルギーニミウラの完成品です。スーパーカーブーム真っ只中の小学生の頃、近所でこれを持っていた子がいて、羨ましかったのを覚えています。もう半世紀近く前のことですね。
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そのN.O.S.さんのテーブルの一角に、私はこんなものを展示させていただきました。正体は、関西オー集でRydellさんから再生を託されたヨーデル1/24のロータス・ヨーロッパ(ロータス47)。残念だったのは、Rydellさんが所用で今回のオー集にご参加いただけなかったことです。本作については、いずれ詳しく報告する機会もあるかと思います。
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で、自身のメインの展示はこんな感じで、特に新作もありません。ただ、イッコー模型のイオタに興味、関心を持っていただいた方が今まで以上に多かったように思います。
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イオタ改造のミウラは、近いうちに製作記をアップする予定です。Img_9921


以上で本編を終了させていただきます。あらためまして、このような機会をご提供いただいた主催者各位に感謝申し上げますとともに、今後も末永く本イベントが続くことを願っております。

さて、今週末は、大阪レディバードクラブさんの作品展示会があり、楽しみです。

2023年12月 2日 (土)

オートモデラーの集い IN 名古屋 2023 その4

アメ車関係にも素晴らしい作品がありました。このリチャード・ペティのチャージャー・NASCAR 1972は、サルビノスJRモデルという聞き慣れないメーカーの1/25キットを完成させたものです。
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もちろん私がよく知らないだけで、しばらくアメ車から遠ざかっているうちに、新しいメーカーがいくつも誕生しているようです。このチャージャーも完全新金型とのこと。
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いかにもこの時代のアメ車という感じの1958年型ダッジは、モデルハウス1/25のレジンキットを製作したものですが、難物を見事に完成させた作品です。
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AMTの古参キット、1/25のトーマス・フライヤー・1908ニューヨーク~パリ間ラリー優勝車です。キットの存在は知っていましたが、完成品は初めて見ました。
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実は、こういう時代の車も大好きだったりします。自分で作れなくても、この辺りの完成品を見ることができるのが展示会の良い所ですね。
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打って変わって、こちらは比較的最近発売された国産車たちです。どれもお手本のような高い完成度の作品ばかりです。
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その中でもタミヤ1/24の二代目ソアラは、製品としては古いのですが、さすがはタミヤ、最近のキットに全く引けを取らない出来ですね。先ごろ再販されましたが、こちらは再販前のキットを完成させたものだそうです。
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ハセガワ1/24のブルーバードSSS-Rですが、三色のラインはデカールではなく塗装で再現されたそうで、とても綺麗です。
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本日の締めくくりは、自身が今、一番関心があるサンニイ(1/32)です。

右のLSのスカイライン2000GTS54)・第二回日本グランプリ出場車は、今年4月の四国オー集の報告で紹介させていただきましたが、左のBRE・日野コンテッサ1300は初めてです。
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ピート・ブロック氏が率いるBREと言えば、510ブルーバードや240Zなどダットサンを思い浮かべがちですが、このコンテッサも自動車レース史上欠かすことはできない名車です。タイヤ、ホイールまで見事に再現されています。
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アリイ1/32の’61年式 ブルーバード1200で、DX仕様の2トーンカラーが良く似合っています。実は、私も製作したいと思っている1台なので、思わず注目してしまいました。

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次回で最後・・・でしょう。

2023年12月 1日 (金)

オートモデラーの集い IN 名古屋 2023 その3

まずはお馴染みナイトライダーの劇中車、アオシマ1/24のナイト2000ですが、よく見ると下の方から配線が・・・
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案の定、実物同様に、光とともに人工知能K.I.T.Tがしゃべります。素晴らしい!
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こちらのギミックにも驚かされました。アオシマ1/24のマツダAZ-1を、プロトタイプの「AZ550 スポーツ タイプA」に改造していて、それだけでも凄いのですが、
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何と、その特徴的なリトラクタブルヘッドライトが可動し点灯するのです。台座後ろの黒いスイッチを長押しすれば開閉を繰り返すのですが、スムーズな動きと、閉じた時のチリ合わせの精度は感動ものでした。
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こちらも、まるで実車かと思わせてくれる作品で、1/24のフルスクラッチのスズキ セルボ・モードです。
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傍らには半完成(?)と思われるモデルも並べられていましたが、
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とにかくこの状態のものを見ると、本当に実車のようです。
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リアルさという点では、こういう作品もいいですね。イタレリ1/24のメルセデス450 SLCのラリー仕様です。
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泥まみれな上に、フロントフードにダメージを負っています。作者は、実際のラリーやその出場車に詳しい方だとお見受けしました。
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本日最後は、大変雰囲気の良い情景(ヴィネット)で締めくくります。
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ガス燈の灯った石畳に佇むのは、ヴェロレックスというチェコの小型三輪自動車で、エデュアルドの1/72です。私もこの製品が発売された時、買おうか迷って結局買わなかったのですが、この作品を見て少し後悔しています。
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次回に続きます。

2023年11月29日 (水)

オートモデラーの集い IN 名古屋 2023 その2

ここからは、私が個人的に気になった作品を紹介します。

まずは今回、一番強烈なインパクトを受けたのがこの作品で、「ゴードンキーブル GK1」という、私はその存在など全く知らなかった車です。「ゴードンキーブル」という名称は、例えばトヨタ2000GTの「トヨタ」と同様、車名であり社名だそうです。
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よく見ると、後ろの方に見たことのある作品が。本ブログでもご紹介した今年4月の四国オー集で出展されていたNJ号やオースターなどが並んでいます。そう、本作もこれらと同じ作者の方の手によるもので、車格が同等というアオシマ1/24のレパードをベースに製作されたとのこと。いやいやいや、サイズは近くてもデザインは全くの別物しょ。本当に凄いの一言です。
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関西オー集でも拝見した模型転倒虫さんのRZ34(タミヤ1/24)。ボディカラーが、残念ながら写真では分かりませんが、直に見ると実車写真のごとく僅かに赤味がかっています。仕上げ途中のクリアー塗装に極少のクリアーレッドを混ぜて再現されたそうです。
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同じく転倒虫さんによるトップガン劇中車のポルシェ356A(フジミ1/24)。おや、よく見ると助手席に何やら白い矢印のようなものが・・・
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正体は、劇中に登場したという紙飛行機でした。(すみません、映画の内容を覚えておりませんので、説明されるまで分かりませんでした。)
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ポルシェの傍らに置かれたカワサキGPZ900 ニンジャは、これまた劇中仕様で、F-Toysの1/24の食玩をディティールアップしたものです。決して1/12ではありません。
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次は、仕上げがとても美しいだけでなく、もし実車でこんな3台が並んでいたら凄いなと思わせてくれた作品です。
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まずは、クリーンなイエローに仕上げられたタミヤ1/24のフェラーリ360 モデナ。
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フジミ1/24のマクラーレンF1。渋いメタリックオレンジの塗装が美しいです。
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タミヤ1/24のポルシェ カレラGT。それにしても、これほどの車を容易く並べられるのも、模型ならではの良さと言えそうです。
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まだまだ、次回に続きます。

2023年11月27日 (月)

オートモデラーの集い IN 名古屋 2023 その1

11月26日に開催された「オートモデラーの集いIN 名古屋」に参加させていただきました。今回は、昨年のようなコロナ感染対策による限定的な開催ではなく、また30周年記念ということもあってか終日、大勢の方で賑わっていた感があります。
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会場は、恒例のトヨタ博物館です。今年はセリカGT-FOURのサファリラリー優勝車が出迎えてくれました。
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さて、関西オー集の報告の際にも述べましたが、私の紹介する作品がある種マニアック過ぎて、展示内容に関して誤解を与えかねないとの思いから、初回は全体的な様子を中心に紹介させていただきます。

まずは、主催者のTDMCさんです。
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T会長のアバルト・トランスポーターの展示は、残念ながら今回も進捗なしということで見送られました。代わりの作品は次回以降で紹介させていただきます。
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NISSAN AOTOMOTIVE TECHNOLOGY MODELER’S CLUBさん。実車を目の当たりにできる環境からでしょうか、いつも内部構造まで再現された凄い作品が展示されます。
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四国オー集を主催されている高松ニッパーズさんです。
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関西オー集を主催されている水曜倶楽部さんです。
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同じく関西オー集の主催者で、いつもお世話になっているN.O.S.さん。写真右下には見慣れぬ作品が・・・
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あと、写真のみですが素晴らしい作品群を紹介して、次回から私が個人的に特に気になった作品を個別に紹介させていただきます。
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次回に続きます。

2023年11月 3日 (金)

72和会(なにわかい) 代表 K・Kさん モデラーズフェスティバル 2023 最終回

最後は、ミニスケとも称される1/721/76AFVをメインに製作されている「72和会」の代表、KKさんにお話を伺いました。当ブログでご紹介するのは初めてなので、念のために説明すると、グループ名の「72和」は「なにわ」と読むのですが、これは1/72スケールの72と、活動拠点である大阪を掛け合わせたものです。
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ご覧のようにテーブルには素晴らしい1/72の車両が所狭しと並んでいますが、ディティールはともかく、個々の存在感では決して1/35に負けていないと思います。
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中でも、私が一番素晴らしいと思ったのが、この九七式中戦車の情景。ジャングルのヤシの木や、刀を抜いた日本兵など、どこかで見たことありませんか。そう、背景が白くなる前の昔のフジミ1/76キットのボックスアートを再現したものです。いやあ、お見事の一言です。
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私がAFVを最後に製作したのは、このブログを始める以前に遡りますが、作品は下の写真のレベルのT-90T-90Aで、いみじくも1/72です。そんな話をしていると、Kさんから「是非、機会があれば作品を見せてほしい」と言われ、私の方も今回の展示に触発されて、再びAFVを、それも1/35ではなく1/72で作りたくなりました。
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※今回の展示作品ではありません。

以上で、今回のモデフェスの報告は終了です。本編その1の冒頭でも述べた通り、自身の好みに偏った内容となりましたが、本来この模型イベントの対象はオールジャンルで、ガンダムや美少女キャラクターものが圧倒的に多く、それはそれで見ているだけでも楽しめます。やはり自身は、(車専門という意味での)カーモデラーではなく、雑食モデラーであることを再認識いたしました。

2023年11月 2日 (木)

陸奥研究会 森永ラムネさん モデラーズフェスティバル 2023 その4

今回も艦船模型です。「陸奥研究会」という、模型展示会では一風変わった名前のテーブルがありました。その名のごとく、旧帝国海軍の戦艦陸奥の1/3501/700の模型がメインに据えられています。
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1/350のフルハルはハセガワに違いないでしょうが、1/700の洋上の方はフジミかアオシマか聞き忘れました。残念ながら私には判別できません。
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会の代表、森永ラムネさんは、私よりはるかに若い方とお見受けします。思わず「大和や長門ではなく、なぜ陸奥なんですか」と尋ねてしまいました。若い方なのでゲームかなんかがきっかけかなと予想していた私に、「よく聞かれるんですよ」と言いながら快く教えていただきました。陸奥が広島湾沖で爆沈して最期を迎えたのは有名な話ですが、ご自身の郷里が近く、昔から陸奥に馴染みがあり、より深く知りたいと思ったそうです。
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このような実物に対する探究心を、私も少しは見習いたいと思いました。大概は「カッコいい模型が完成しました、以上」で終わってしまいがちなので・・・

次回で最後です。

2023年11月 1日 (水)

群衆こそが主役!? 艦船情景のMさん モデラーズフェスティバル 2023 その3

まずは、第一次南極観測隊を乗せた宗谷が今まさに港から出航しようとしている、「南へ」というタイトルが付いた情景です。宗谷はハセガワ1/350ですが、注目すべきは埠頭で見送る群衆のフィギュアです。全部で何体あるのでしょうか。
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老眼の私には、情景を生で見てもその精緻さがよく分からなかったのですが、あらためて拡大した写真を見て驚愕しております。日の丸の国旗を振る人々、櫓から撮影している報道カメラマン等々・・・
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こちらは、映画「男たちの大和」のワンシーンを再現したもので、甲板上はもちろん砲塔の上にまで乗組員が溢れんばかりに並んでいます。大和はタミヤ1/350と思われますが、ご覧のように、艦首と艦体後部が潔くカットされていて、この情景の主役はあくまで乗組員、すなわち人々であることがうかがい知れます。
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「最後の訓示」というタイトルの通り、よく見ると皆、ちゃんと敬礼しています。1/350のフィギュア自体はインジェクションキットで存在するそうですが、それを一体一体仕上げるのもさることながら、これほど正確に並べるのは相当難しいと思われます。
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作者のMさん曰く、一列ごとにマスキングテープを甲板に目印として貼り、これに沿って一体ずつ接着していくとのこと。模型のディティールアップにある程度の根気が必要なことは理解しているつもりですが、はっきり言えます、「私には無理です」。

次回、さらに続きます。

2023年10月31日 (火)

超絶ミニの大群 T・Kさん モデラーズフェスティバル 2023 その2

ご覧のように素晴らしいミニを数多く展示されていたTKさん。名刺まで頂戴しましたが、お名前を出してよいのか未確認なので、今回はイニシャルで紹介させていただきます。もっとも、模型専門誌などで活躍されている方なので、作品を見ればお分かりの方も多いかと思います。
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まずはこの2台。左はタミヤ1/24のキットを改造したオースチン・ミニ・カントリーマンで、ご自身の愛車を再現されたそうです。当然、後ろ半分はほぼ自作でしょう。右は、フジミ1/24のキットをベースに、例のトランスキットを使用して製作されたミニ・クラブマン1275GT。素性のよいキットとは言え、内装までは用意されていないらしく、シート等は自作とのことです。
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で、私の今回の一番のお気に入りが、このミニ・ERAターボです。最新のハセガワ1/24のキットがベースで、私はその名を全く知らなかったのですが、C1 Modelsという海外メーカーが出しているトランスキットを使用されたそうです。実車は、おそらくミニマルヤマさんで見たような記憶があるのですが、とにかくカッコいいミニです。
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次回、まだまだ続きます。

2023年10月30日 (月)

模型探偵団 明石小五郎さん モデラーズフェスティバル 2023 その1

10月29日、その前日から大阪南港ATCで開催されたモデラーズフェスティバル2023(以下、モデフェス)を見に行きました。昨年は例の戦争の影響でミリタリー関連の作品展示がなかったり、その前はコロナ禍で入場制限(事前登録制)されていたりなどで、このところ足が遠のいていて、5年ぶりの見学となりました。

それで、いつも当ブログでイベント等を報告する際は、タイトルにまずイベント名を冠し、展示作品等を順次紹介するというパターンでした。しかし、当然のことながら全ての作品を紹介することなど到底不可能で、どうしても自身の好みに偏ってしまうことにより、イベントの内容を誤解させかねないとの思いに到りました。関西オー集の報告の冒頭でも、同趣旨の考えを述べております。

というわけで、今回は会場で直接お会いし、お話させていただいた方をメインに紹介するという形式にさせていただきます。

前置きが長くなりましたが、まずはこの方を外すことはできません。ブログタイトルにある通り「模型探偵団」の明石小五郎さんです。明石さんと初めて出会ったのも5年前のモデフェスで、今年5月の静岡ホビーショーで久しぶりにお会いした際にも、「次は10月のモデフェスで」とお互い言ってお別れしました。

明石さんのテーブルには、私などが見たこともない模型が数多く並んでいます。
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特にプラモデルの前身である木製模型など、普通は見る機会などありません。
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特に私が気に入ったのが、この東京タワーです。1/500スケールで、後ろの人物などと比較して、その大きさが推し量れると思います
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残念なお話も伺いました。来年の静岡ホビーショーは、出展枠の変更とやらで、参加できない可能性が大とのこと。私にとっても、昭和の貴重な模型を生で見る機会が無くなるのは残念でたまりません。

次回に続きます。

2023年10月28日 (土)

蟹戦車2 対空カラッパコレクション

ちょっと前ですが、トイズキャビンさんからガチャの蟹戦車第2弾が発売されました。第1弾ガトリングガニが登場したのが丁度1年前、当ブログでもご紹介させていただきましたが、今回は「カラッパ」という種類の蟹だそうで、対空機関砲を備えています。
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今回も塗装色はシークレットを含め5色あるのですが、これはバトルシップグレイです。
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お尻には、精密に再現された対空レーダーが付いています。
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よく見ると、甲羅にERA(爆発反応装甲)が装着されています。
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第1弾のガトリングガニ(写真右)との2ショットです。
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本家のイワシ金属化さんの蟹戦車ともども、引き続きシリーズ展開されるのを楽しみにしております。

2023年10月26日 (木)

「女神の悪戯」 とみたゆう子さん アルバム「TIME」より

芸術の秋だからというわけでもないのですが、このところ音楽のことについて思いを巡らせています。といっても、今流行りの音楽ではありません。

きっかけはやはり、今月に入り私らの世代に馴染みのミュージシャンが相次いで亡くなられ、テレビ・ラジオから訃報と合わせて流れてくる、かつての名曲を耳にするからでしょうか。

私自身、振り返ってみると、和洋問わず1980年代の音楽が大好きで、今でもたまに聴いています。曲とともに、当時の甘酸っぱい記憶がいくつも蘇ります。

少し前ですが、NHKの某人気番組(知らなかったら5歳の女の子に叱られるやつ)で、「あの曲が頭から離れない現象は何故起こるのか」というテーマが取り上げられていました。「イヤーワーム」だとか、「メロディーループ」という現象だとの解説がありましたが、そう言われてみれば、この時期、メロディーや歌詞がやたら頭をよぎる曲が私にもいくつかあります。

その一つが今回のブログタイトルにあげた「女神の悪戯」(「女神」は「ミューズ」と読みます)という曲で、とみたゆう子さんが1985年に発表した5枚目のアルバム「TIME」の6曲目、というより当時のLP盤のB面トップを飾る曲です。
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特に後半出だしの“十月の夕暮れは 宵闇早くせまる 消え残る愛だけを そのままにして”のところの歌詞とメロディーが、上述のメロディーループのごとく頭の中でぐるぐる回っていたりするのです。

TIME」には、アルバムタイトルとなった「シベールの日曜日(TIME)」や、後のベスト盤にも収録された「微熱」、ジャズのスタンダードナンバー「As Time Goes By」のカバー「時のたつまま」など名曲揃いですが、ゆう子さんのカッコいい系の曲のひとつである「女神の悪戯」が私にとっては一番です。

初めて聴いたゆう子さんの曲は「オルフェの涙」で、確か深夜のFMラジオからだったと記憶しています。

あれからもう約40年、時の経つのは早いものだとつくづく感じます。

2023年10月22日 (日)

スバル・マイア(61年型・スバル450輸出仕様)カタログ表紙の情景 (アリイ1/32改造) 最終回・ベースの製作~完成

ベースを製作します。アスファルトの地面は、表面を擦り合わせて荒らした100番の布ヤスリ、建物の前の歩道?はスチレンボードです。
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ウェザリング前の塗装直後の写真です。ちなみに、スバル360(58年後期型)の時もそうでしたが、今回も本物の地面に厳密に似せるような作り方をあえてしておりません。地面は地面だと分かればよいという程度で、主役のマイアと女性の引き立て役というわけです。巷のイラストなどでも、メインの対象物以外のもの(背景とか)をシンプルかつ省略した描き方をしているのを見受けますが、それと同じような考え方です。
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完成した地面をWAVEのT・ケース(QS)に貼り、マイアと女性フィギュアを配置して完成です。
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当然、立体なのでカタログ写真とは違った角度から見ることもできます。
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展示に際して、背景写真を置いてみたらどうか。静岡ホビーショーの合同展示会の直前に思い付きました。ありがたいことに、今はこのように不要なものを写真から消してくれる無料ソフトがネット上にあります。
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この背景写真を組み合わせたショットで終わります。
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最後に、本編終了にあたり、あらためましてマイアのカタログ写真をご提供いただきました「ポルシェ356Aカレラ」様にお礼を申し上げます。

2023年10月21日 (土)

スバル・マイア(61年型・スバル450輸出仕様)カタログ表紙の情景 (アリイ1/32改造) その9・和装女性フィギュアの製作 ②仕上げ、塗装

頭部のパーツについては、キットの元の写真はありませんが、当然のことながら西洋人の彫の深い顔立ちなので、なるべく日本人ぽく見えるように慎重に削って整えます。下はまだ加工途中の写真です。
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髪型は、本当のところよく分かりませんが、着物姿ということで日本髪風に結った感じにしました。エポキシパテで造形しますが、全体のバランスを考慮するために、この時点で頭部を胴体に取り付けます。
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着物の袖や裾など、エポキシパテによる大まかな造形が済んだ状態です。ちなみに今年の四国のオー集では、この状態で展示しました。
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帯の結び方など、後ろ姿はカタログ写真では分かりませんが、一般的な「お太鼓」と呼ばれるものを再現したつもりです。
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塗装直前の最終的な状態の写真を撮り忘れました。一言で言えば「表面を整える」に尽きるのですが、盛ったパテとプラの隙間を埋めたり、例えば着物の衿にプラ帯棒で境界線のごとく付けたモールドなど、そのままでは不自然なので、写真の赤い部分に溶きパテを盛って整えるといったようなことです。
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塗装ですが、今回はピンクのサフで下地を整え、黒のサフで着物の市松模様をあらかじめ付けておきました。
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あとは、いつものように水性塗料、ファレホによる筆塗りで、仕上げにツヤ消しのトップコートを吹いています。カタログ写真をよく見ると、帯の色が単に真っ白ではなく、青か黄の淡い色で何か模様が付いているようで、前はそれっぽく塗ったのですが、後はパスしました。
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次回、ベースを製作して完成です。

2023年10月19日 (木)

スバル・マイア(61年型・スバル450輸出仕様)カタログ表紙の情景 (アリイ1/32改造) その8・和装女性フィギュアの製作 ①胴体部 等

続いて、和装女性のフィギュアの製作ですが、その前にマイアの方でちょっと補足しておきます。ワイパーは、今回もSWASH DESIGN製のエッチングパーツで、軸は虫ピンです。
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リアの給油口やフェンダーに付くリフレクター(反射板)は、コトブキヤのモデリングサポートグッズを組み合わせて製作、また「Subaru Maia」のエンブレムは、ナンバープレートの文字ともども自家製デカールです。
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さて、今回製作するのは、この和装の女性のフィギュアです。スバル360(58年後期型)のカタログ表紙と異なり、モデルの女性がどなたか私には分かりません。
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ベースに使用したキットは、ブロンコモデルの1/35「米英女性後方支援補助兵士4体セット」の中の1体で、
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この女性兵士のパーツです。なぜかと言うと、唯一、右足を前に踏み出しているからです。
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フィギュアの製作で比較的大掛かりな改造などを行う場合、セオリーというほどでもないのですが、足元から始めることが多いです。今回も、まずは両脚パーツの靴を削るなどして足袋を履かせました。
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襟元を加工した上半身と下半身のパーツを少し傾いた状態で接着し、隙間は刻んだランナーやプラ棒などで埋めます。ひざ下は微妙な角度を付けたいため、キットのパーツは使わず、代わりにプラ棒を取り付け、プラリペアで固めました。
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両腕はキットのパーツをそのまま使用しましたが、左の手首は外側に曲げています。
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両腕を胴体に取り付け、全身の制服のモールドを削り落とした状態です。
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着物の襟、帯などのモールドをプラ帯棒で付けます。
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袖はエポキシパテを盛って整形するのですが、その芯となる金属線を取り付けます。
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裾の先は板オモリを巻いて再現しました。
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今回はここまで、次回、頭部を含めて全身を仕上げます。

2023年10月14日 (土)

スバル・マイア(61年型・スバル450輸出仕様)カタログ表紙の情景 (アリイ1/32改造) その7・外装(バンパー等)の製作~完成

バンパーですが、中期型以降のものであれば、過去に製作したようにアルミパイプをプレスして、となるのですが、この時期のものは中央に溝があり、しかもオーバーライダーが付くので、プラ棒を加工して製作しました。
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塗装は、過去作「ぜっしゃか!・3巻表紙の情景」のスバル360と同様、メッキ調塗料などは使わず、ガイアの鉄道模型用カラー「ダークステンレスシルバー」です。中央の黒いバンパーテープ?は、実車写真を見ても、あるような、ないような感じでよく分からなかったのですが、一応、ハセガワの「つや消し黒フィニッシュ」を細切りして貼っておきました。
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ホイールは、キットのものは中期型以降のカバーが付いているので使えません。そこで、ノーマルではなく、レーシングのものを加工することにします。真ん中のブレーキドラム部分を削り、お約束のコジマ製1/43タイヤを履かせるために、リム外周に0.5ミリ厚のプラ板を巻き付けます。
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ホイールカバーは、過去作「58年後期型」と同じ方法で製作しました。この時に使用した原型(写真左)を用意して、再度「シリコーンモールドメーカー」で型取りします。
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透明レジンを流し込んで整形し、塗装後に伸ばしランナーで作ったタイヤチューブを接着しました。なお、この写真のパーツは、試作品あるいは予備として製作したもので、実際には使用しておりません。
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タイヤ・ホイールの完成写真です。タイヤは上述のようにキットのものではなく、1/43のコジマ製のものを使用しています。プラペーパーで再現したホワイトウォールは、過去作「67年式&キット総括」編で説明した方法で今回も製作しました。
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フェンダーミラーは、キットのパーツのステー部分をカットし、皿状に形を整えた上で金属線のステーを取り付け、ミラー面にはハセガワの「鏡面用フィニッシュ」を貼り付けました。
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ドアノブは、今回もアルミパイプを加工して製作したものです。
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続いてリア周りですが、マイアや450のテールライトは、同時期の360より一回り大きくなっています。もちろんキットにはないので、ホイールカバーと同じように原型(写真左)を製作し、透明レジンで複製、クリアレッドで塗装しました(写真右端)。
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ナンバー灯は、スバル360ではプレートの上部に1個ですが、マイアや450の場合はプレートを挟むように左右2個付いています。形状や大きさも360とは異なりますので、こちらも原型を製作し、レジンで複製しました。
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マフラーのテールエンドは、アルミパイプの先端を楕円形につぶし、これを曲げて製作しました。
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マフラーに取り付けたところです。
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あと、フロントの六連星のエンブレムですが、今回は過去作と製作方法が異なります。まず本編その2で説明したように、エッチングパーツによるフレーム部分をフードに取り付けました。その上で、塗装後にこのメタルステッカーを使用して「星」の部分を再現しております。
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具体的には、この星の部分(赤矢印)だけを1個1個切り出し、クリアボンドでフレーム部分に貼り付けました。
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というわけで、最後は駆け足となりましたが、スバル・マイアの完成した姿です。
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次回、和装の女性フィギュアの製作に移ります。

2023年10月13日 (金)

スバル・マイア(61年型・スバル450輸出仕様)カタログ表紙の情景 (アリイ1/32改造) その6・インパネ等の製作

キットのインパネは65年式のもので、マイアの頃の初期のタイプとは形状が全く異なる上、左ハンドル仕様に修正する必要があります。
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こんな場合、一から自作する手もありますが、今回はキットの上半分を使用し加工することにしました。
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メーターは、コトブキヤのモデリングサポートグッズから適当なものチョイス。あとはプラ棒を積層し、パテを盛って形を整えます。
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あらためて、キットのインパネ(写真左)との比較です。
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次に、ハンドル(ステアリグホイール)です。キットには、ホーンリングが付いたノーマルのものに加え、使用キットが「スバル360レーシング」の方なので、もう一つ径のやや小さいものが付属しています。
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もちろん、どちらも形状がマイアのものとは異なり、そのままでは使用できないので、この2つを組み合わせて加工しました。
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少しややこしいですが、リムはノーマルのもの、スポーク、ハブはレーシングのものを加工して組み合わせたものです。下の写真で何となくお分かりいただけるでしょうか。
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塗装後、ハンドルをインパネに取り付けた状態です。メーターの左下にウインカーレバーを取り付けています。インパネを横切るプレスラインも再現しております。
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あと、内装では、細かいところですが、ルームミラーの支柱を金属線に換えるなどの加工を行っております。ミラー面には、ハセガワの「鏡面用フィニッシュ」をカットして貼付けました。
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前回述べたように。今回で一気に車両の完成まで漕ぎ着ける予定でしたが、外装関係の製作中の写真が新たに見つかりましたので、次回以降、これを使用してもう少し車両製作編を続けることにします。よろしくお付き合いください。

2023年10月12日 (木)

スバル・マイア(61年型・スバル450輸出仕様)カタログ表紙の情景 (アリイ1/32改造) その5・室内(シート、内張等)の加工

シートは基本的にキットのものを使用します。まず前部シートですが、キット(写真左)のものはコンソールと一体で、かつ中期型以降のベンチシートとなっていますので、これを切り離しセパレートタイプにするとともに、座面のモールドを変更しました。
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後部シートもキット(写真左)からの加工ですが、形状だけでなく、位置が後退しているのがお分かりいただけると思います。
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もう少し詳しく説明すると、キットのままではこのような設置となりますが、
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座面、背もたれの裏と、これに接触しているタイヤハウスの部分を削り、シート全体を後退させます。下の方に載せた実車写真を見ても、シートの両端にタイヤハウスが顔を出しているのが分かります。また、シートを後退させた分、そのままではラゲッジスペースがボディ後部に干渉しますので、少しカットしています。
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あらためて前後シートの設置状態について、キットのまま(写真上)と加工後を比較すると、後部シートを後退させたことで足元に相応のスペースができているのが分かります。
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次に、内張ですが、この年式のものにはまだキット(写真左)のようなしっかりとした内張はなく、前部にグローブボックスが付いた骨格のみとなりますので、そのように加工します。
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当然のことながら、内張がないので、ドア内にそのまま設置すると、ドア裏側のプレスの形まで丸見えとなりますよね。
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でも、実車もこんな感じなんです。
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(スバル450のカタログより)

というわけで、室内の完成写真です。シートの塗装には若干のグラデーションを掛けています。なお、念のために述べておきますと、マイアのカタログ写真を見る限り、内装は同時期の450と共通のようです。
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シフトレバー、ノブはキットのものを使用せず、虫ピンの頭にプラリペアを垂らして製作したもの、キットにはないサイドブレーキは、アルミパイプを加工したものです。今回も、ぜっしゃか!・スバルなどと同様、製作しても完成後にはほぼ100%見えなくなるフットペダル類はオミットしました。
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次回、インパネや外装品の製作を紹介して、車体の完成です。

2023年10月10日 (火)

スバル・マイア(61年型・スバル450輸出仕様)カタログ表紙の情景 (アリイ1/32改造) その4・シャーシ(足回り)の加工

シャーシ前部の写真で、左がキット、右が加工したものです。本作も情景を前提としていますので車軸は固定ですが、過去作でも再三述べておりますように、キットのままでは車高が低すぎるので、取り付け位置を調整する必要があります。
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今回、フロントの足回りについて、丸棒などを使用して独特のサスペンションを再現してみました。というのも、フロントバンパーの位置がスバル360より高いので、もしかしたら前から見えるのでは、と思ったからですが、結果としては裏返さない限りほとんど見えず、正直あまり効果はなかったです。
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こちらは完成後の写真で、タイロッドを金属線で再現しております。
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リアの車軸も、少しキャンバー角を付けて車高を調整の上、シャーシに固定しました。筒抜けとなっているタイヤハウスの隙間をプラ板で塞いでおきます。
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リアシート位置の修正(次回説明します)によってタイヤハウスに穴が開いてしまうので、これをプラ板で塞ぎます。車体を地面(展示ベース)にネジ止めするためのナットを接着、いつものようにプラリペアで補強しています。
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室内側からみたシャーシの全体写真です。センターコンソールをプラ角棒で再現しております。
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次回は、シート、インパネ等の内装です。

2023年10月 9日 (月)

スバル・マイア(61年型・スバル450輸出仕様)カタログ表紙の情景 (アリイ1/32改造) その3・ボディ(サイド~リア周り)の加工

最初に遅ればせながら一言申し上げておきます。前回、前々回で紹介したスバル・マイアのカタログ写真は、「ポルシェ356Aカレラ」様のブログ(https://ameblo.jp/porsche356a911s/)より拝借し、当方で説明用に加工したものです。ご本人様からは使用を快くご了解いただきましたとともに、このブログ、本当に凄いので是非ともご覧ください。

さて、今回はサイドからリア周りにかけての加工です。サイドウインドウの三角窓は、キットではただの棒一本で再現されていますので、これをカットして基部から作り直します。ドアノブはアルミ棒で別途製作しますので、モールドを削り取り、穴を開けておきます。
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リアクォーターパネルのインテークグリルは、この年式のものはまだルーバー部分が独立していましたので、スリット部を開口し、裏から加工したWAVEのモールド・プレートを取り付けます。
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リアホイールアーチ前部の飛び石防止用オーナメントについて、このキットでは何故か左右で大きさが異なる(左の方の幅が広い)ので、形状を修正します。写真の赤矢印のパテで埋めた跡が元の形状です。
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リアフードのスリットも、モールド・プレートを加工して製作します。
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スリットをフードに取り付けたところです。
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ボディ全体はこんな感じで、説明は省きますが、過去作同様、各所のスジ彫りや、フェンダーパネル、ドア下部などを削り込んで丸みをつけるといった加工を施しております。
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次回、内装やシャーシの加工について説明します。

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