ゴルフGTI 16S エッティンガー (フジミ1/24改造) その2・フロントスポイラーの製作
念のために説明しておきますと、エッティンガーによってチューンされたゴルフGTIには、パワーユニットを換装しただけのベーシックなものから、足回りをいじり、エアロパーツでドレスアップしたコンプリートカーまで種々存在します。実車であれば、外見は全くノーマルなのに走りは別格というのも断然ありですが、模型は見た目がすべてなので、フルエアロ仕様にします。特に今回のようにエンジンレスであれば、それ以外に再現のしようがありません。
フジミのキットには、前回述べたようにBBSのエアロパーツが付いていますが、実車でも、当時のエッティンガーの広告などにBBSエアロを装着した白ボディのコンプリートカーが掲載されていたようです。近年、この車をモデル化したと思われる1/43のミニカーが、スパークというメーカーから発売されています。
したがって、当初は素直にキットに沿ってBBSタイプにするつもりだったのですが、今回、ZENDER〈ツェンダーもしくはゼンダー〉のエアロ装着車とすることにしました。というのも、製作の参考にとHPを物色していたところ、横浜のX STYLEさんが取り扱っていたZENDERエアロのコンプリートカーがあまりにもカッコよかったからです。特に目を引いたのが、BBSには存在しない(と思われる)リアゲート上部の大きなスポイラー(リアウイング)です。あらためて確認すると、件のCG誌に掲載された車も、リアウイング付のZENDERエアロ車でした。
前置きが長くなりましたが、まずはフロントスポイラーから製作します。実は、BBSとZENDERのフロントスポイラーは、どちらも前面上部にスリットが入るなど、形が非常に似ていて、当初はブランド違いの同じものではないかとさえ思った位です。しかし、実物の写真などをよく見ると、前面の上下、側面の両端部の角度などが微妙に違うことに気付かされます。
具体的には、BBSに比べZENDERは、上部と下部がより鋭角に曲がっているというか、上部の前傾がきつく、下端の張り出しが大きいのです。横からの断面が、BBSがこんな( 〈 )感じだとすると、ZENDERはこんな( < )感じと言えば分ってもらえるでしょうか。
実際の製作を通じて説明します。写真はキットのスポイラーですが、なぜか牽引フックのモールドが左右2箇所ありますので、BBSタイプのままで仕上げるにしても、ここは要修正ですね。
一番上のスリットに三角のプラ棒を貼り重ね、下部の張り出しの部分はプラ板とプラ棒で大まかな形を作った上、光硬化パテを盛ります。パテの表面やプラパーツとの境目を修正するために、この後、溶きパテで整えます。牽引フックはモールドを削り、洋白線に置き換えました。向かって右側の方は、プラ棒でスリットを復元しています。
斜めから見ると、加工前後における角度の違いなんかが分かるでしょうか。
バランス等を確認するために、加工途中のボディに仮装着してみました。
次回は、オーバーフェンダー、サイドステップの取り付け等です。
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