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2019年8月

2019年8月31日 (土)

ゴルフGTI 16S エッティンガー (フジミ1/24改造) その11・室内の製作

本キットも、アウトビアンキA112と同様、リアシートの下に電池ボックスが存在していたため、座面が高くなっています。
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そこで、シート座面の下部を削るとともに、シャーシ側のシートが接地する部分をカットしました。
(加工前)
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(加工後)
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上記の加工前の写真と比べ、リアシートの座面が低くなったのが分かるでしょうか。まだ少し高い気もしますが、これ以上下げると背もたれがホイールハウスに干渉し、更なる加工を要しますので、この程度にしておきました。
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キットのシートは、ヘッドレストも含め前後2分割のパーツ構成になっています。パーツの合いが悪く、裏側には相当の段差が付き、当初はこのような仕様なのかとも思ったのですが、調べる限り段差はなくフラットです。
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前後の合わせ目をパテで埋めて消すとともに、ヘッドレストの支柱を金属線に換えました。
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シートの塗装ですが、キットの指示とは異なり、座面は黒地で赤もしくは白(薄いグレー?)のライン模様が入ったものが実車に見受けられます。もしかしたら年式によって違うのかもしれませんが、よく分かりません。実際はこのような2本の太いラインではなく、それぞれ4~5本の細いラインの集合体となっているのですが、すっきりと綺麗に塗り分けるのが困難と判断し、このように処理しました。座面の材質はファブリックのようなので、ツヤを極力落としています。
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ステアリングホイールは、エッティンガー独自のものが装着されますが、個体により様々なタイプが見られます。本作では4本スポークのものを選択したのですか、手元に流用できそうなものがなかったので、キットのパーツを加工することにしました。
これがキットに付属するノーマルタイプのステアリングホイールです。
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スポークとホーンの基部をプラ板などで製作し、光硬化パテを盛って形を整えます。
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シフトノブは、キットの基部のみを使用し、パテ盛りした待ち針に置き換えました。ノブはGTIによく見られるゴルフボール型のものにしたつもりですが、さすがにディンプル(表面の窪み)までは再現できず、ただの球体です。
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インパネ、内貼り等はキットのままです。メーターパネルは、昨今のデカールによる再現ではなく、針や目盛りがモールドされています。この部分の塗装方法について少し触れておきましょう。まずメーター部分だけマスキングして、全体をラッカー系の艶消し黒で塗装します。するとメーター部分はプラ地の白が残りますので、針の部分だけ赤く、これまたラッカー系で塗装します。その上でメーター部分全体をエナメル系の黒で塗装し、乾燥後にエナメルシンナーを含ませた綿棒で表面を軽くなぞると、白い目盛りと赤い針が現われるというわけです。
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次回は、シャーシを仕上げます。

2019年8月29日 (木)

ゴルフGTI 16S エッティンガー (フジミ1/24改造) その10・足回りの調整(車高短)

さて、すでにモデルは完成し、関西オー集でお披露目したところですが、気を取り直して(?)製作記を続けます。前回は、一部で好評を博したATSホイールですが、並行して足回りの調整、つまり車高短を行いました。前輪で約2ミリ、後輪で約1.5ミリ下げております。
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まずは簡単な後輪から。キットのパーツは、ショックアブソーバーとアーム部分が一体となっています。
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これをそのままシャーシに取り付けるとこうなりますが、
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ショックとアームを切り離し、ショック下端を削って再度取り付けることで、削った分の車高が下がることになります。
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前輪は、ステアリング機構を生かしつつ車高を下げるので、やや複雑な加工が必要です。もっとも、前作のアウトビアンキA112も旧日東製で、このあたりの構造が類似しているので、基本的な加工は同じです。ホイールハウスに差し込むショック上部のピンを削るとともに、ホイールハウスの穴のスペーサーのようなものも削ります。
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エンジン下部と一体パーツのロワアームの方は、ショック下部の差し込み口をプラパイプでかさ上げします。プラパイプだけでは心許ないので、周囲をプラリペアで補強しましたが、これにはもう一つ理由があります。
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これも、アウトビアンキの時と全く同じなのですが、このままでは車高短にともないロワアームが地面に擦りかねません。そこで、ロワアームそのものを削ったことで薄くなり、補強が必要になるということです。写真の右側が元で、左側が削ったロワアームです。残念ながら表面のモールドも消えてしまいます。
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なお、ATSホイールを履かせるため、車軸受けに多少の加工を要します。
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何とかロワアームが地面に擦らないレベルで車高短を実現しました。
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次回は、室内の製作です。

2019年8月28日 (水)

第7回 関西オートモデラーの集い その2

「第7回 関西オートモデラーの集い」で個人的に気になったモデルを紹介させていただきます。

まずは国産車から。1970年のJAFグランプリ・TSレースでフロントロウを独占したハコスカGT-Rの情景です。アオシマのキットのパッケージでも、この実車写真が使われていましたね。
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ハコスカと言えば、さっそくLBワークスの「チャラスカ2Dr」がお目見えしていました。
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GT-Rの原点と言えばこの車ですね。言わずと知れたプリンスR380です。難しいレジン製ですが、群を抜くような完成度です。
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自身が「ぜっしゃか!2巻表紙の情景」を製作している関係で、240ZGワークス仕様には自然と目が行ってしまいます。
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スバルレックスの5ドアセダンです。もちろんズバリのキットなどなく、イマイの3ドアを改造したモデルです。その上、NC切削加工で自作された純正ホイールを履いているというから凄いですね。
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サニー1400SGXは、懐かしいグンゼのキットによるものです。完成品を見るのは初めてだったので、印象に残りました。
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続いて外国車です。今回のテーマが「おフランス」ということで、会場には所狭しとフランス車が並んでいたのですが、とても紹介しきれませんので他に委ねます。
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これはFIAT500ベースのドラッグスターで、1/16という大きさも相まって凄い迫力がありました。
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1971年式のフォードピックアップにキャンパーキットを組み合わせたモデルです。キャンパーの内部も精密に再現されています。
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拘りの極地とも言えるのが、フルオープンを再現したモデルです。当然のことながら、開けると中に詰まっているものがありますが、キットでパーツ化されていなければ、これら作品のようにフルスクラッチするより他になく、到底誰にでも簡単にできるものではありません。
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拘りと言えばもう一つ、モデルを飾る展示ベースです。このフィアットアバルト695は、モデルもさることながら、ベースが素晴らしいと思いました。
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こんな少し毛色が違うモデルも展示されていました。ロールスロイスの装甲車です。自身がAFVモデラーでもあるので、どうしても気になってしまいます。
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驚いたのが、このトヨタAA型のストリートロッド仕様です。フォードにせよ、シボレーにせよ、この年代の車をカスタムしたストリートロッドは数多くありますが、まさかトヨタAA型がこんなにカッコよくなるとは、目からウロコでした。
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タミヤ1/20のロータスとマクラーレンです。F1関係も素晴らしい作品が数多く展示されていた中でこの2台を取り上げさせていただいたのは、私もその昔、発売された直後に製作した記憶があるからです。当時はF1が大好きで、毎年のように鈴鹿サーキットに足を運んでいました。それも、アイルトン・セナが事故死した年が最後だったと思います。
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さて、最後は恒例となりましたN.O.S,さんの展示です。今回も初めて拝見させていただいたモデルがあり、アオシマのビートルもその一台です。
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このニチモのトヨタ2000GTは、N.O.S,兵庫支部・古自動車模型再生工房のRydellさんがいつものごとくジャンク品をレストアされたものです。手の加え方といい、カラーリングといい、どうすればこんなオリジナリティ溢れる再生ができるのか、私にはとても無理です。
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こちらも、Rydellさんの手によるキャプテン・スカーレットの強力装甲車です。四国オー集の時に製作途中のものを紹介させていただいたのですが、ついに完成されました。
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ビバンダム君にミシュランカラーというのは、今回のテーマ「おフランス」を意識されたのでしょうか、綺麗です。
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というわけで、他にも多くの素晴らしい作品がありましたが、切がないのでこの辺りにしておきます。このような場を提供していただきました主催者の皆様にあらためて感謝を申し上げて終わります。

2019年8月26日 (月)

第7回 関西オートモデラーの集い その1

8月25日に開催された「第7回 関西オートモデラーの集い」に参加させていただきました。まず、自身の展示はこんな感じです。この日の完成を目標としていた「ぜっしゃか!2巻表紙の情景」は間に合わず、「鋭意、製作中!」と言い訳しつつ、240ZGワークスのボディのみ持ち込みました。
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新作は、これまで当ブログで製作記を綴ってきた「ゴルフGTI 16S エッティンガー」です。四国オー集の時のA112 クイックアバルトターボ(写真左)と同様、製作記が完結する前に完成品のお披露目となりました。参加者の方からの質問が多かったのが、履いているATSホイールに関してです。たまたま前回の記事で製作方法を取り上げたところです。
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イッコーのランボルギーニイオタは四国オー集でも展示させていただきましたが、今回は昭和52年発売のオリジナルのキットと合わせてみました。特に、当時のスーパーカーブームを知る世代の方々に関心を寄せていただきました。
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次回は、個人的に興味があった展示モデルをいくつか紹介させていただきます。

2019年8月 9日 (金)

ゴルフGTI 16S エッティンガー (フジミ1/24改造) その9・ATSホイールの製作

エッティンガーに限らず、高性能なゴルフの足回りによく見られるのが、ドイツの老舗メーカー、ATS社のホイールです。今回の製作にあたり是非とも再現したかったポイントの一つで、完成したものがこれです。
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実は、このようなものを事前に入手しました。フランスのRENAISSANCE(ルネサンス)というメーカーが製作した1/24のレジン製のATSホイールで、ドイツレベルのキットに使用するアフターパーツのようです。しかし、今回はこれそのものを製作したわけではありません。というのも、このパーツはいずれドイツレベルのキットを製作するときのために取って置きたいですし、何といっても、フジミのキット1台分より高価なパーツですから。
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ではどうするのかですが、ディスク部分をルネサンスのパーツから複製し、これを他のホイールに被せるように取り付け、それらしく見せるということにします。複製には、「型取くん」を使用し、透明レジンを流し込んでいます。
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複製したパーツからディスク部分を切り出します。一見、リムも含めてすべて使用できそうにも思えますが、結構、気泡などで欠けが見られたり、強度的に不安だったりするので、やはりディスクのみを使うことにします。
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ホイールは、フジミの「スピードスター マークⅡ」で、ディスクの表面を削り取り、複製したディスクを被せました。センターハブの回りにある4つのボルトが、元のルネサンスパーツにはモールドされていますが、複製では消えてしまったので、プラ棒を埋め込んで再現しました。
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キットと同じメーカーのホイールをベースにすることで、車軸などに大きく手を加えずに組み立てられるなどの利点があります。タイヤも同じフジミのピレリ(15インチ)です。
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次回は、実際にはホイールの製作と同時並行で行った車高の調整です。

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