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2019年11月 9日 (土)

ぜっしゃか!2巻表紙の情景 その13・かもめ島の灯台

背景には、この物語の主人公たちが通う私立四ツ輪女子学院絶車科のある「かもめ島」の灯台が描かれています。初回に述べたように、背景をどこまで製作するかですが、灯台は表紙絵に描かれた唯一の構造物であり、これがないとフィギュアと車だけの情景になってしまうので、やはり必要となります。もちろん、同じスケール(1/32)のものを製作するわけではなく、遠くのものは小さく、すなわち遠近法を取り入れます。
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ところで、灯台の模型を製作するのは初めてで、そもそも自身、灯台に関する知識など全くと言ってよいほど無く、正直な話、どれも同じようなものだとさえ思っていました。しかし、少しネットで調べると、造られた年代や場所、目的などで様々な灯台があることが分かると同時に、もしかしたら表紙絵のモチーフになったものがあるのではと考え、さらに調べました。すると、非常によく似た灯台が見つかったのです。過去に海上保安庁の募集で選ばれた「日本の灯台50選」の一つ、愛知県の伊良湖岬灯台がそれです。もちろん、作者のせきはん先生が公言されたわけではないので、あくまで私の推測ですが。
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(海上保安庁・第四管区海上保安本部のHPより)

さらにありがたいことに、「日本の灯台50選」に選ばれた灯台については、それぞれペーパークラフト用の図面が存在し、海上保安庁のHPからダウンロードできるので、これを参考にしました。ペーパークラフトのスケールは1/100ですが、製作するものは、その半分ぐらいの大きさです。

まず、「灯塔」を、少しテーパーのついた円筒状にしたプラ板で作り、また、その上部の「灯ろう」の踊り場部分を、コンパスカッターで円形に切り出したプラ板を積層して作ります。
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灯塔と灯ろうの踊り場の接合を自然に、というか一体感を出す(説明が難しい!)ために、踊り場下部に径の異なる円径のプラ板を貼ります。写真は便宜上、上下逆さまです。
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接合させたあと、光硬化パテで形を整えます。
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上下を正しく戻すと、こうです。灯塔に窓(?)も付けました。
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さらに、灯台の出入口を設けます。下の開閉扉から手すり(梯子)を伝って登り、灯塔の中ほどから出入りする構造のようです。
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灯ろうのドーム型の屋根は、レジンをクラフト用のシリコン型に流し込んで製作したものです。このシリコン型は、もともと瞬着の受け皿用として購入したものですが、形や大きさが適当なので利用しました。
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灯ろうを構成するパーツです。左から、庇と天辺に避雷針などを付けた屋根、出なくなったボールペンの外軸をカットして作った胴壁(塔室)、プラパイプの土台に透明プラの画鋲の頭部を削り出したレンズもどきです。レンズはこんなシンプルな形ではありませんが、あくまで雰囲気です。
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灯ろうの踊り場の手すりですが、簡単に仕上げました。環状に切り抜いたプラ板2枚に、手すりの柱を貼り付けたものです。
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土台はプラ板、その周囲の手すりをプラ棒で製作しました。
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以上を組み立て、塗装して完成です。細部ですが、灯ろうのV字型サッシは、アルミテープを細切りにしたものを貼って再現、屋根の梯子は艦船モデル用のエッチングパーツを流用したものです。なお、土台の手すりが多少うるさく感じられたので、手前側はカットしました。
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次回、ベースと、飛来するカモメなどを製作して、いよいよ情景の完成です。

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