スバル360 (アリイ/旧LS 1/32) その9 ・ シャーシの加工、車高調整
素組み完成品のレビューで述べたように、実車のイメージを損ねている最大の要因が低すぎる車高です。そこで、足回りを加工して車高を調整するのですが、まずはシャーシとボディをきっちりとフィッティングさせないことには始まりません。特にリアは、フェンダーを丸めるために相当削ったので、そのままではシャーシがはまりません。
サイドシルも、そのままではボディのサイド下部に引っ掛かります。もちろんプラなので、ボディ側を少し広げれば簡単にはまるのですが、これが前回述べた「末広がり」の原因となります。
そこで、シャーシの後部を丸く、サイドシルを細く削ります(シャーシ前部も削っていますが僅かです)。写真の右が加工前、左が加工後ですが、これだけを見ても、後部フェンダーは相当削ったことが分かります。
シャーシをボディにきちんとはめることができたところで、次はタイヤ、ホイールの加工です。まず実車写真(65年式カタログより)をご覧ください。車高の高さもさることながら、キャンバー角(もちろんポジティブ)が付いています。特に後輪はきついですね。
要は、キャンバー角を付けた車高調整が必要ということです。ただ、情景作品などでは車輪を固定するので割と簡単ですが、今回は車両単体ということもあり、車輪が回転するようにしたいので一工夫が必要です。キットの車軸は3ミリ以上の太さがあり扱いにくいので、ホイールに2ミリ径のプラ棒が収まるように加工します。キットのホイールの裏側は、このようになっていますが、
車軸を取り付ける穴に、3ミリ径(内径2ミリ)のプラパイプを埋め込みます。
2ミリ径のプラ棒で製作したリベットを車軸として、これをプラパイプに通してホイールに取り付けます。シャーシに固定するのはプラパイプだけなので、ホイールの方は回転可能になるということです。
前輪(上の写真)、後輪の車軸、プラパイプをそれぞれシャーシに取り付けた状態です。もちろん、この段階で接着したのはプラパイプのみで、ホイールとリベットの接着は塗装後に行います。リベットの頭が少し出ているのは、仮組みゆえで、本来はピタッと収まります。
裏から全体を見るとこんな感じです。
タイヤ、ホイールを取り付けたプラパイプをシャーシに接着する際、車高やキャンバー角を一定に保てるように、このようなスペーサーを用いました。適した高さにスチレンボードを積層したもので、これをシャーシ裏に両面テープで貼り付けます。
スペーサーをかませた状態で、後部から見たところです。一見、キャンバー角がきつすぎる感じですが、スペーサーを外すと、自重やプラパイプと車軸のアソビで、ほどよくなりました。
ボディを被せてみました。概ね実車と同じような車高になったと思いますが、やはりキット付属のタイヤは、やや太い感が否めません。初期型(デメキン)を製作した際には、1/43のものを持ってきたのですが、いつもそんな贅沢はできませんし。
次回は、内装に移ります。
« スバル360 (アリイ/旧LS 1/32) その8 ・ ドア回り等の加工 | トップページ | スバル360 (アリイ/旧LS 1/32) その10 ・ 前後シートの製作 »
「スバル360・67年式&キット総括」カテゴリの記事
- スバル360 (アリイ/旧LS 1/32) 最終回(2020.05.20)
- スバル360 (アリイ/旧LS 1/32) その16 ・ 完成 (2020.05.18)
- スバル360 (アリイ/旧LS 1/32) その15 ・ ホワイトリボン・・・?(2020.04.25)
- スバル360 (アリイ/旧LS 1/32) その14 ・ 内外装の塗装(2020.04.19)
- スバル360 (アリイ/旧LS 1/32) その13 ・ バンパー等の製作(2020.03.30)
« スバル360 (アリイ/旧LS 1/32) その8 ・ ドア回り等の加工 | トップページ | スバル360 (アリイ/旧LS 1/32) その10 ・ 前後シートの製作 »
コメント