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2022年5月

2022年5月29日 (日)

ぜっしゃか! 3巻表紙の情景 その8 ・ スバル360(最終型) ④外装関係

この作品は、静岡ホビーショーのレポートにありましたように、すでに完成しているのですが、本ブログでの製作記は、何と2020年9月で中断しております。常に4~5作品を同時に製作しているので、どうしても中途半端な紹介になりがちなのですが、いずれにせよ、本作品の製作記を完結させることにします。

では、まずは最終型のスバル360の完成までを説明して行きます。
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外装についての前回の補足ですが、リアの給油口扉が小さい(縦に短い)ので、拡大しています。
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ボディの基本塗装が終わった状態です。この時点ではまだツヤがあるので分かりにくいですが、少しグラデーションをかけています。フロント上部やフェンダー前後、サイドの上端の明度を上げています。
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細部の加工に移ります。このスバル360は最終型で、現在鋭意製作中のSさんのスバルと同じです。ということは、必然的にSさんのスバル製作の予行演習となるわけです。

その一つ、最終型のリアフードのルーバー中央に付くオーナメントの再現では、写真のような自家製デカールをミラーフィニッシュに貼り、帯状にカットしたものを取り付けました。透明デカールゆえに、白い部分には下地の銀色が映し出されます。
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フロントエンブレムも同じ方法で、こちらは塗装したエンブレムの下地の銀色が覗くことになります。
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ルーフモールに走るメッキパーツは、以前製作した67年式では、黒に塗装した上に帯状にカットしたミラーフィニッシュを貼って再現したのですが、今回はチゼルでモール外側に溝を掘り、金属線を埋め込むことにしました。使用した金属線は、さかつう製のフレキシブル・ワイヤー(0.3mm)です。未確認ですが、どうも中期型と後期型ではメッキモールの位置が異なるような気がするのです。中期型はほぼ真ん中で、後期型の方はボディとの境目に近い部分(外側)にあるように見えますが、真実はいかに。
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一方で、前後バンパーについては、67年式ではアルミパイプを加工したのに対し、今回はプラ棒などで製作しました。というのも、今回は金属の表面を磨きあげてメッキ感を出すのではなく、ある塗料の効果などを試したかったからです。
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それがこれ、ガイアの鉄道模型用カラー、ダークステンレスシルバーです。いわゆるメッキ調塗料ではありません。今回の表紙絵はもちろん、模型の箱絵、イラストなどの2次元のメッキ表現では、反射した空の青などを除いて、基本的に白と黒だけで描かれていますよね。ようするに、光の当たっている箇所は白、影は黒というメリハリが効けばメッキ感が出るのでは、ということです。普通の銀の塗料では、光と影は銀の濃淡だけであるのに比べ、この塗料ではもっと白黒はっきり出せるのでは、と考えたわけです。
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結果は、こんな感じです。バンパー中央の平らな部分を見てください。光にかざすと白く、下を向けた途端、黒くなっているのがお分かりいただけると思います。とは言え、やはり次作(Sさんスバル)ではアルミパイプを使用することにします(実は、その方が丈夫で製作も簡単なのです)。
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小物類を続けます。キットのフェンダーミラー(写真左)のステーを切り取り、本体部分を丸く薄く削ります。
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ステーを金属線で製作、右端は同様にステーを金属に置き換えたルームミラーです。
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バンパー同様、ミラー本体はステーも含めてダークステンレスシルバーで塗装し、鏡面にはミラーシールを貼り付けます。
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ナンバープレートはキットのものを薄く加工し、自家製デカールのナンバーを貼り付けました。ただし、表紙絵ではプレートがキャラに隠れてナンバーが分からないので、ハセガワのキットと同じ「絶07」としましたが・・・、ちなみにハセガワのスバル360は黄色です。
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右のフェンダーミラーに掛かっている白い花輪(花冠)は、極細のボールチェーンを加工して塗装したものです。
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さて、少し長くなりましたので、今回はここまで。次回は内装、シャーシなどの加工を紹介してスバル360の完成とします。

2022年5月27日 (金)

第60回 静岡ホビーショー・モデラーズクラブ合同作品展 最終回

続いてAFVなどを紹介しよう思いましたが、いいなと思う作品は、単品でも情景でも割とアーマーモデリング誌等の作例として掲載されていたものも多く、今さら本ブログで紹介するまでもないなと思い、やめました。もちろん実物を見ることができたのは大変良かったです。

そんなわけですが、最後にこれだけは紹介させていただきます。昨年3月に亡くなられた故・大塚康生先生の追悼展で、所属されていたサークルによる展示です。
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大塚先生が模型化企画に携われたキットを中心に展示されたそうで、あらためて先生の偉大さが偲ばれます。私にとっては、やはりタミヤのワイルド・ウイリスが印象深いですね。(と言ってもミニ四駆の方しか持っていませんでしたが。)
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後は番外編です。
搬入口そばの駐車場に止まっていた京商のトランスポーター、トヨタ・コースターです。隣の赤いZの丸いお尻もいいですね。
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毎度、ホビーイベントに行った際には、何か記念になるものを見つけて購入しており、ブログでも紹介してきました。過去、静岡ホビーショーでは、海洋堂が35ガチャーネンの限定版を販売していましたが、どうやら今回はなさそうだったので、代わりに買ったのがこれです。
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正直、買うまでこれが何かよく分からなかったのですが、「陸上自衛隊07式戦車なっちん」の橘連隊・レールガン装備仕様ということで、静岡ホビーショーの会場のみの限定販売とのことでした。
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ちなみに販売していた場所は、メーカーのブース等ではなく、恒例となっている会場エントランスでの陸上自衛隊の展示・PRイベントの物販コーナーでした。
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でも、今回の本当の意味での記念品はこのピンバッジです。合同作品展の出展者側として初めて参加した証です。来年もぜひ参加したいと思っております。
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以上で、本編を終了します。

2022年5月23日 (月)

第60回 静岡ホビーショー・モデラーズクラブ合同作品展 その4

前回の最後に続いてウクライナ繋がりというわけではないのですが、こちらはご存じ「世界最大の飛行機」と称されるアントノフAn-225ムリーヤで、何と1/72のキットを完成させたものです。(メーカー名などは聞き忘れました。)
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当然のことながら1/72スケールの飛行機モデルとしても最大で、上端に写り込んでいる製作者の方の腕などからその大きさがうかがい知れると思います。実機は不運にも破壊されてしまいましたが、それが製作のきっかけとなったそうです。
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フルスクラッチのこちらの機体は、1/32のデ・ハビランド DH.88 コメットです。ソリッドモデルという木から削り出して一から製作したものですが、ご覧のように見事な完成度です。
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同じく、1/32のDH.90ドラゴンフライです。おそらくどこからもインジェクションキットで発売されていない珍しい機体が見られるのもソリッドモデルならではですね。
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こちらはソリッドモデルではないと思うのですが、フルスクラッチの1/32ボーイングモデル40という機体です。
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パイロット、乗客などを配した情景仕立てになっているのも素晴らしいです。
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私自身、一番疎いのが、第一次世界大戦~大戦間の航空機で、それゆえどの作品を見ても新鮮さを感じます。甲板に航空機が置かれたこの空母もどきのシープレーンライター(はしけ)というのも実在したもので、初めて知りました。
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もちろん「はしけ」はフルスクラッチされたものです。それにしても、早くから海上での航空機運用を実践するなど、さすがに空母を世界で初めて誕生させた英国らしいと思いました。
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上記のシープレーンライターを始め、数々の複葉機を製作されているのが、こちらのフライング・ワイヤーズさんという模型クラブです。複葉機専門というのもこれまた珍しいですが、それだけに素晴らしい作品ばかりでした。
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まだまだ続きます。

2022年5月20日 (金)

第60回 静岡ホビーショー・モデラーズクラブ合同作品展 その3

エド・ロスの歴代ショーカーを、ラットフィンクを傍らに置いた本人のフィギュアの周りに並べたものです。
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車種によっては単品で作品を見たことはありましたが、ここまで一堂に会して、というのは初めてで、圧倒されました。
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単に数が多いだけでなく、一台一台丁寧に製作されています。自身もひと頃はアメ車ばかり作っていたので、キットからここまで仕上げるのがどれだけ大変か理解しているつもりです。
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アメ車・・・ではないのですが、エアフィックス1/32のフォードゾディアックMk.Ⅲです。
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恐らく再販されたことのない大変貴重なキットの完成品で、見たのは初めてです。当時の袋入りキットのヘッダーとの展示も素晴らしいです。
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展示と言えば印象的だったのがこちら。黒が基調ゆえに、おかげさまで私の安物カメラではその魅力を上手く伝えられないのが残念です。
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歴代のユーノス~マツダロードスターです。白に統一したボディカラーが映えています。
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こちらのホンダCR-X 1.6 Siは、タミヤ1/24の1.5 iから、パワーバルジを追加するなどして改造された作品です。製作者の方のお話では、一番大好きな車だとのことで、さらに伺うと、私とほぼ同世代の方でした。なるほど、納得です。
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こちらのマイクロエース1/32のマツダR360クーペは、マツダ100周年特別記念車のモチーフとなった車を再現したもので、新車のようにピカピカです。古の車のこういう姿もいいですね。
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最後は、1/24ではとても珍しいシトロエンSMです。添えられた説明文では、ウクライナ製のレジンキットだそうです。
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次回から、自動車以外の作品を紹介させていただきます。

2022年5月18日 (水)

第60回 静岡ホビーショー・モデラーズクラブ合同作品展 その2

今回から、独断で私が気になった出展作品を紹介して行きます。もっとも、思い返すと、写真を撮り忘れたものが結構あるので、あくまでごく一部ということになります。

まず何と言っても、この方の作品は外せません。TDMCT会長のアバルト・トランスポーターです。
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前回、私が拝見したのは2019年の名古屋でのオートモデラーの集いの時で、本ブログでも紹介しました。その時はキャブがようやく形になり、キャリア部分もフレームのみで、まだ積載車は横に展示されているという状態でしたが、今回は、キャブのディティールがより施され、キャリアに車も載るようになり、一層トランスポーターらしくなっています。
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次回、大阪(関西オートモデラーの集い)での展示、よろしくお願いします。

次は、いつもお世話になっているN.O.S.さんです。
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ただ、いつもながら展示作品が多いので、今回はどれが新作か分からず、また聞きそびれてしまいました。ゼッケン5のカプリ(前列右端)などは初めて見るような気もするのですが・・・
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こちらは、1/43のルマン出場車をメインとされているクラブの作品です。
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どれもこれもご覧のように素晴らしいのですが、
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このブガッティは1/43とは思えないぐらい細部までエンジンが作り込まれ、フードのスリットもちゃんと開いているのです。
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このトヨタTS010は、一見すると市販のキットなどをベースに、入念に製作されたものかと思っていたのですが、何とご自身で原型を作り、クリアパーツやデカールなども含めキット化されたとのこと、恐れ入りました。
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続きは次回にて。

2022年5月17日 (火)

第60回 静岡ホビーショー・モデラーズクラブ合同作品展 その1

突然のブログ更新ですが、今回は静岡ホビーショー・合同作品展の参加報告です。以前から懇意にしていただいている「サンニイ情景友の会」の松岡会長からのお誘いを受け、作品を出展させていただきました。
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自身の作品は後にして、まずはメンバーの皆さんの作品から。松岡会長の「解体工事」と題されたハセガワ1/35の日立建機・油圧ショベルの情景です。
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割と身近な風景にも関わらず、そのリアルさゆえに大人から注目を集めたのは当然として、お子さんからの人気も非常に高く、子供の建機好きがうかがえました。
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加藤さんの最新作(私にとっては、ですが)、「敗けない男たち(The Men of Endeavour)」は、1965年のホンダF1チームのピットレーンを1/24で再現した情景です。
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単体でも十分カッコいいホンダRA273ですが、その活躍の舞台を得て魅力が格段に高まっています。情景ならではですね。
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ピットの喧噪、クルーの息づかい、会話まで聞こえてきそうです
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こちらの加藤さんの古の実家を再現した情景は、2019年の第58回静岡ホビーショーの報告でも紹介させていただいた作品ですが、

https://ikomanian.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-c2d803.html
 
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こんな所に猫がいました。拝見するたびに新たな発見がありますが、それだけ濃密な作品ということです。
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まだお会いしたことはないのですが、ふくとらさんの「峠への最後の朝」と題したホンダNの情景です。
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何故でしょう、不思議と少し冷たい早朝の空気感が伝わってきます。「青春最後の峠アタック」とのコメントがありましたが、実体験でしょうか、是非とも直接お話をお伺いしたいものです。
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実はもう一点、Cap.TAKAYAさんによるミニクーパー・ラリーの飛び出す絵本のような面白い情景があったのですが、一般公開の初日(土曜日)のみのご参加ということで写真を撮り忘れてしまいました。本当に申しわけありません。

最後に、私からは、一連の「ぜっしゃか!」作品と、2点のスバル360デメキンの情景を出展させていただきました。今回は「サンニイ情景友の会」ということで、すべて1/32の作品で統一しています。
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新作は「ぜっしゃか!3巻表紙の情景」です。本ブログの製作記事の方は半端な状態で中断していますが、後日再開の予定です。(肝心の作品がピンボケなのは、単に撮影が下手なだけで、ぼかして隠しているわけではありません、念のため。)
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次回、引き続きいつもの独断で選んだ他の出展者の方の作品を紹介させていただきます。

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