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2022年8月

2022年8月31日 (水)

第8回 関西オートモデラーの集い 最終回

最後に、独断で自身が気になった作品を紹介させていただきます。

まずは好きな懐かし系から。ヨーデル1/24のロータス・ヨーロッパを改造したロータス47GTです。横のキーが物語るように、ゼンマイで駆動するそうで、昔はこんなキットがたくさんありました。私がいいなと思ったもう一つの理由は、中学生の時に実際に見たロータス・ヨーロッパがこれと同じようなカラーで、当時の事を思い起させてくれたからです。
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イエローが鮮やかな1/24のサバンナRX-7。こちらは最新のハセガワ製ですが、私もその昔、おそらく高校生の頃だと思いますが、発売されたばかりのタミヤ製の後期型をイエローに塗装した記憶が蘇りました。
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信号機の色のように3台並んだハセガワ1/24のホンダN360ですが、手前の赤いのはミニに似せて改造した、いわゆる「Nクーパー」と呼ばれていたものですね。過去にアオシマから1/20で発売されていましたが、1/24でこれを再現するとは恐れ入りました。
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フード類全開のカローラ・スプリンターSLはニチモの1/20です。開閉ギミックはもちろん細部まで丁寧に製作されていて、模型のお手本のような作品です。
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スカイラインのケンメリ(GT-R)やジャパンがアメリカのレースに参戦していたら、という設定で製作された2台です。仮想ですが、こんな実車があっても全然おかしくないと思わせるほど、見事な出来栄えです。
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ENTEXというメーカーの1/24ロールス・ロイスシルバークラウトⅢです。正直、このメーカーについては不勉強で知りませんでしたが、出来は悪くなさそうです。元は後ろの箱写真のように、丸目2灯のシルバークラウドⅡですが、4灯のⅢに改造されています。ロールスも、やはりこの年代のものが好きです。
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これもまた懐かしい1992年のフォンドメタルGR-02。私が最もF-1に夢中だった(鈴鹿にも通っていた)頃のマシンの1つです。戦績こそ振るいませんでしたが、判官びいきで応援していました。レジンか何かの古いキットかと思ったら、3Dプリント出力によるもののようです。
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こちらも同時代のレーシングマシーンで、91年の全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権(JSPC)に出場した伊太利屋・日産R90VPです。ベースはハセガワ1/24のキットですが、実車の仕様に合わせて相当手が入っていることと推察します。
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最後はバイク、ハセガワ1/12のカワサキ500SSマッハⅢ2台です。こちらは前回紹介したハンターカブを製作された方の作品です。やはりスポークを金属線に張り替えると格段にリアルさが増しますね。左は製作者の方が高校生の頃に乗っていた愛車を再現されたとのこと。ちなみに、右の白タンクは、ぜっしゃか・クレア先輩の愛車「ジョナサン」号と同じだったりします。
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以上で今回の関西オートモデラーの集いに関する報告を終わります。あらためて最後となりましが、このような機会をご提供いただきました主催者の皆様にお礼申し上げますとともに、次回の開催も何卒よろしくお願いいたします。

2022年8月30日 (火)

第8回 関西オートモデラーの集い その2

レストア(再生)作品に続き、今回は「スクラッチビルド」された作品を紹介します。中でも、全くない物を一から作り出すフルスクラッチは、モデリングの極みと言えましょう。

まず、私にとって絶対に外せないのがこれ、TDMC・T会長のアバルト・トランスポーターです。5月の静岡ホビーショー・合同作品展からまだ3か月しか経っていないので大きな変化は見受けられませんが、真っ平だった金属製の荷台上部に、積載車両の滑り止めプレート(正式名称が分かりません)が設けられていました。
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この網目状のプレートですが、金属メッシュを使ったものと思いきや、何とホームセンターなどで売っている窓用の断熱フィルムを貼って再現されたものです。すっきりと綺麗な立体の網目模様が付いていてリアルさ抜群です。世の中には、探せば使える材料がいっぱいあるんだなと、あらためて思い知らされました。
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これは20年以上前にダイハツが発売したストーリアで、「こんな模型なかったよなあ」と思って眺めていると、製作者の方に声を掛けられました。案の定フルスクラッチされたもので、ボディは、三面図を元に切り出したプラ板に、ひたすらパテ盛り・削りを繰り返して造形されたとのこと。エンジン、シャーシの方も基本的にプラ材の加工によるもので、4輪のサスペンションが独立で可動する足回りのギミックには驚かされましたが、製作者の方はダイハツの関係にお勤めということで、なるほど納得しました。
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スクラッチビルドでは、これらの作品のように金属、プラ材、パテなどを駆使するというのが伝統的な製作方法ですが、近年、台頭著しいのが皆さんご存じの3Dプリンターの活用です。こちらは、その大きさも手伝ってか、まるで本物と見紛うばかりの1/6の日産製NISMOのエンジンです。そもそも3Dプリンターの役割の1つに、実物の試作品などの製作があります。そう考えると本物に見えるのもある意味当然のことでしょう。
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大きなものばかりではありません。クローズアップした写真を撮り忘れてしまったのですが、こちらのハンターカブには3Dプリンターで出力されたチェーンやスプロケットが使われています。チェーンの垂れ具合もさることながら、一個一個に隙間があってスプロケットの歯がちゃんと収まるのには感動しました。
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こちらの作品はペーパークラフトなのですが、写真をご覧になって即座にこれが紙製だと分かるでしょうか。模型で言うところのスクラッチビルドとは厳密には異なりますが、ここまで進化したペーパークラフトは初めて見ましたので、取り上げさせていただきました。
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詳しくは伺えなかったのですが、察するに、製作途中でのパテ修正、あるいは事後の塗装などができない分、造形はもとよりツヤ表現も含めた色分けについて、最初の設計段階で相当緻密な検証、試作が必要かと思われます。前述の3Dプリンターなどとは別世界に位置するものですが、立体図か展開図かの違いはあれど、設計が完成度の高さを左右するという点では共通しているのかもしれません。
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「無いなら作ればいい」と言うのは簡単ですが、熱意や技術がないと到底作れるものではありません。今回はそんなモデラーの情熱溢れる作品を紹介させていただきました。次回、個人的に気になった作品をいくつか紹介して、本イベントの報告を終わりたいと思います。

2022年8月29日 (月)

第8回 関西オートモデラーの集い その1

ブログ更新は相変わらず滞りがちですが、そんな中、3年ぶりに会場をATCに移して開催された「関西オートモデラーの集い」に参加しましたので、その報告をさせていただきます。こんなご時世で開催も危ぶまれたと思いますが、まずは主催者方のご英断に感謝です。
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まず、自身の展示はこんな感じです。今回は特に作品としての新作はありませんが、イッコー模型・イオタ改造のミウラJを人前に披露するのは初めてです。
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で、今回も「昭和」繋がりを意識して、N.O.S.さんのテーブルの横にお邪魔させていただきました。
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N.O.S.さんと言えば、メンバーのRydellさんの「古(いにしえ)自動車模型再生工房」による味わい深い作品群です。これはジャンクベースのアリイ(旧LS1/24のランボルギーニ・3000シルエットです。ボディカラーも相まって一見地味ですが、オリジナルのフロントスポイラーに少し膨らませた前後のオーバーフェンダーなど、見所満載です。
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そして、実は私が内心ドキッとしたのが、この丸目4灯のテールライトです。理由はここでは述べませんが、いずれ機会があればお話します。もちろんまだRydellさんにも内緒です。
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こちらも同じくRydellさんによるバンダイ(旧コグレ)1/24のジャガーEタイプのレース仕様です。元のキットはロードバージョンで、「エアリモコン」という特殊な機能が付いていて、その完成品をレストアしたものですが、相当ひどいジャンク品だったそうです。
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以前にもどこかで述べましたが、模型のレストア(再生)は、普通のキット製作と比べるとマイナスからの出発です。ゆえに、ここまで仕上げるのに相当な苦労があるのは理解しているつもりです。私もベースとなるジャンク品をいくつか持っているので、それをレストアして、いずれは「古自動車模型再生工房・奈良支部」の設置をRydellさんに認めてもらうつもりです。
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ひとまずここまで、次回に続きます。

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