イオタ(イッコー)①レストア

2018年12月19日 (水)

ランボルギーニ イオタ (イッコー・一光模型 1/24) 最終回

展示ベースを整え、またヘッドライト点灯も実現させました。
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まず、ヘッドライトの点灯ですが、前回述べたように、電池ボックスに単三電池を入れるとホディが閉まらなくなったので、単四電池が収まるようにプラ棒でスペーサーを設けるなどの加工を行いました。
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肝心の点灯時の明るさは、麦球なので所詮こんなもんですが・・・・。
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照明を落として撮影すると、ヘッドライト感十分です。
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展示ベースの方は、タミヤのディスプレイケースCを使用し、白地に塗装の上、ネーム部分にキットの箱絵のロゴをデカール化して貼りました。今回のモデルは箱絵を意識して製作してきたことから、ベースもこれに合わせたということです。
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モデルを留めるネジ穴の後に設けた長方形の切欠きは、モデルのシャーシ裏にあるヘッドライト点灯用のスイッチを操作するためのものです。
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スイッチはモデルのシャーシ裏の後方にこのように付いています。
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のスイッチが展示ベースの裏から顔を覗かせ、モデルをベースに固定したままスイッチのオンオフが可能となるわけです。
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イッコー・ランボルギーニイオタのレストア(再生)はこれで完了です。今回、ジャンク品を本格的にレストアしたのは初めてですが、よい経験となりました。古自動車模型再生工房のRydellさんが「レストアはマイナスからの出発」とおっしゃっていたのがよく分かりましたし、その分、完成した時の満足感はひとしおです。もっとも、Rydellさんのようにオリジナリティを出すには、もう少し時間がかかりそうです。
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ところで、このイッコーのイオタについて、第2弾を考えています。さすがに続けてというわけには行きませんが、このような未組立品をすでに入手しております。
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次は、今回できなかったことをやるつもりです。

2018年12月 8日 (土)

ランボルギーニ イオタ (イッコー・一光模型 1/24) その12・完成・・・ですが

一応、完成に漕ぎ着けました。
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小物類ですが、ワイパーはジャンクパーツから、ルーフアンテナは金属線で自作したものです。今回は「昭和のプラモデル」感を出したかったので、ワイパーにエッチングパーツなどを用いず、モールの処理もミラーフィニッシュなどでなく、金属製のアンテナでさえもシルバー塗装としました。ちなみに、このようなメッキ表現に塗るシルバーには、好みもありますが、若干のスモークグレーを足しています。
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ライトカバーは0.2ミリ厚の透明プラ板を切り出したものです。カバーを留めるボルトはややオーバースケールですが、箱絵のイメージを優先しました。それにしても正面から見ると、このモデルの欠点である狭いルーフ幅と、「ハ」の字型になってしまっているAピラーがよく分かりますね。
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鍵穴もアルミパイプで製作しましたが、あえてシルバーで塗装しています。リアのコンビネーションランプの角度は少し手直しすべきでしたね。それにしても「PROVA」の仮ナンバーはカッコいいです。
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サイドのシルエットは、フロントの車高を下げたこともあり、悪くありません。ところが、このことが思いもよらぬ結果を招くことになりました。
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実は、今回の製作において、ヘッドライトの点灯を目論んだのです(足回りを相当いじったので、さすがにモーターライズ化は無理ですが)。もちろん、LEDなどではなく「麦球」を使用します。「その3」で触れましたが、このキットはヘッドライトが点灯できるように、ライトレンズパーツにメッキとクリアの両方が入った仕様です。写真は、シャーシ裏のスイッチを入れてちゃんと点灯するか確認しているところです。
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あとは麦球をライトの内部に仕込むだけとなっていたのですが、その前に電池ボックスに単三電池を入れた状態でボディとシャーシを組み合わせたところ、電池がフロントカウルのアウトレット内側に当たり、フロント側が閉まらない事態となりました。電池ボックスの高さだけなら問題ないのですが、写真の通り、電池のはみ出した部分が接触するのです。原因は、車高を下げるために電池ボックスを底上げしたことによるものです。
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今のところ、ライト点灯は保留し、麦球は空の電池ボックスに収めた状態となっています。対策として、より小さな単四あるいはボタン電池を使えるようにするか、電源を外部から供給するかなどを検討せねばなりません。冒頭に、「完成」の前に「一応」と付けたのはこのためです。

なお、いつもながらLED照明による撮影ではボディ塗装のツヤ感などが分かりにくいので、屋外(ベランダ)で撮影した写真を紹介しておきます。今回のクリア塗装には、クレオスの「スーパークリアⅢ」を使用しました。
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次回は最終回として、展示ベースを製作し、本作に関する雑感を述べて終わりたいと思います。

2018年12月 4日 (火)

ランボルギーニ イオタ (イッコー・一光模型 1/24) その11・室内等

イオタを再開します。ボディのクリア塗装も十分乾燥したので、研ぎ出しを行い、あとは細部塗装を残すのみとなりました。完成間近ということで、製作過程の紹介はおそらく今回が最後になると思います。

さて、室内ですが、基本的にはキットのままです。

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箱絵では、何故かヘッドレストが赤色となっていますので塗装しましたが、私の知る限り、ミウラも含め実車でこのような色はないと思います。
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「その5」で述べたように、スポーク2本のステアリングホイールはそのままでは使えず、他キットから持ってこようとも思ったのですが、形は何となくモモ風で悪くないので、スポークを継ぎ足して使うことにしました。紛失したシフトノブは、プラ棒と洋白線で自作したものです。
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室内の背後にあるエンジンは、完成後は全くと言ってよいほど見えなくなりますが、一応塗装しておきました。
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ホイールは、メッキを下地から完全に落とし、塗装しました。今回はホイールだけでなく、いつもはミラーフィニッシュなどで仕上げるメッキモール部分などもシルバー塗装としています。
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実は、本キットで一番気に入っているのがリアに付く「PROVA」と書かれたナンバープレートです。未発表の新車が公道を試験走行する際などに取り付けられるイタリアの仮ナンバーで、正にイオタのような車にお似合いではないでしょうか。
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あとはいくつかの小物類の製作、塗装ですが、完成写真とともに紹介したいと思います。

2018年11月13日 (火)

ランボルギーニ イオタ (イッコー・一光模型 1/24) その10・シャーシの加工

例によって、ボディのクリア塗装の乾燥を待つ間に、シャーシや室内等を仕上げて行きます。

ドアパネル下のサイドシルはシャーシと一体になっているのですが、なぜか表面がシボ加工されています。後端にリアブレーキの用エア・インテークがモールドされていますが、ややボリューム感が欠けています。
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サイドシルの表面を平滑にするとともに、エア・インテークをプラ棒、ブラ板にて加工しました。
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次に、足回りですが、当初に紹介したレストア前の状態、すなわち足回りをストレートに組んだ場合、何となく腰高な印象があります。タイヤの径はハセガワのミウラとほぼ同じなので、原因はタイヤの大きさではなく、取り付け位置であると言えます。下記写真は、足回りを仮組したサイドビューですが、リアはともかく、フロントは明らかに高く浮いています。なお、ボディは便宜上、緑成形のキットのものを使用しています。
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前輪部分ですが、タイヤが外側にはみ出し気味で、ホイールアーチとの隙間も割と大きめです。これほどのクリアランスが必要なのは、モーターライズモデルゆえに、タイヤとボディが接触して走行に支障が出たらまずいからでしょう。
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後輪は、車高は良いのですが、フロント同様、トレッドが広すぎる(外側に出過ぎている)ようです。
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まず前輪の車高を下げるための加工を施します。このキットでは、前輪の車軸を支えるナックルパーツを、電池ボックスに付くアッパーアームとシャーシ一体のロワアームで挟む構造となっています。そこで、電池ボックスとシャーシの接着部分にプラ板によるスペーサーを噛ませることでアッパーアームを上げ、その分ナックルが上がるようにしてみました。
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具体的には、通常この位置にあるナックルパーツが、
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このように上がることで、タイヤが上がり、車高が下がるということです。
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前後ともトレッドを狭くする(内側に引き込ませる)ために、ホイールの内側の車軸を差し込む部分を短く削ります。写真左が前輪、右が後輪です。後輪の金属シャフトも若干カットしました。
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上記の修正をした後の写真です。修正前と比べるとフロントは沈み、トレッドも狭くなりました。前輪のトレッドが狭すぎるような感じもしますが、実車の写真でもこんなもんです。
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次回は室内です。

2018年11月 5日 (月)

ランボルギーニ イオタ (イッコー・一光模型 1/24) その9・ボディの塗装

まず、これをご覧いただきましょう。
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よく見ていただくとすぐに分かると思いますが、これは、今回の製作記事でたびたび比較に使用した緑成形のキットのボディではなく、これまで製作してきた赤ボディを緑色に塗装したものです。写真手前がキット、奥が塗装したものです。
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何色にするかは正直迷いました。この緑は、「イオタなら絶対に赤」と思っていた小学生の時にガッカリした色であることは、最初(その1)で述べた通りです。でも、今となっては、たとえガッカリであったとしても、当時の思いを甦らせようということで、あえてこの色を選びました。
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さて、そうと決まれば、この緑色の再現です。ソリッドではなく、ほんの僅かにメタリックが入り、少し黄味がかった緑色です。クレオスのデイトナグリーン(75)をベースに、GXメタルイエローグリーン(GX211)を、調子を見ながら加えて行きました。およそ1対1位の割合で、ほぼ似たような色が出せたと思います。
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ちなみに、これは塗装直前の写真です。これまで本ブログの他の作品では、ボディにサフを吹いた状態、あるいはその手前の処理などの写真、記述はほとんど無かったと思います。理由は、製作に集中するがあまり写真を撮るのを忘れていることもありますが、そもそも書くことがあまりないからです。
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一回目のサフを吹き、ボディの状態を確認、修正したところです。単なるヒケだけでなく、あちこち波打ったような状態になっていて、修正に結構手間取りました。赤ボディは後期の製品ですが、このキットもスーパーカーブームでよく売れ、金型が酷使されたことがうかがえます。
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続いて、全体のクリアと細部の塗装です。

2018年11月 3日 (土)

ランボルギーニ イオタ (イッコー・一光模型 1/24) その8・リア回りの修正

続いてリア回りを修正します。本キットのリアフェンダーは、大きく張り出したSVRはもとより、ミウラSV由来のSVJのような幅広でもなく、ナローなP400S)のままであるということは以前述べた通りです。その細いリアカウルのホイールハウス後部にイオタ特有のリベットに囲まれたエア・アウトレットが設けられています。ハセガワのイオタなどでは、モールドをくり抜いてエッチングパーツや金属メッシュに置き換えるのが定番ですね。
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今回は基本的にストレートで組む、という製作方針を立てたので、そのまま組めばよいと思ったのですが、どうしてもこの初期ミウラのフェンダーにエア・アウトレットが付くというのに違和感があります。繰り返しになりますが、SVのようなフェンダーの張り出しは行いません。そうであれば、いっそうのことエア・アウトレットを無くす、すなわちミウラに戻すことにしました。箱絵をあらためて見ると、なんと箱横のイラストには、リアのエア・アウトレットが描かれていません(というか後側も含めミウラのままです)。
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というわけで、エア・アウトレットのモールド部分をプラ板とパテで埋め、リベットは削りました。
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次に、リアカウルのエンド部分ですが、元キットはやたら下方が絞り込まれているのが分かるでしょうか。下から見ると、弧を描くように窪んでいます。
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こちらも、プラ板、プラ棒、パテを駆使して修正しました。最下のラインはもう少し直線的に削るべきなのですが、この裏側にシャーシを止める爪穴があるので、この程度が限界です。他に、トランクの筋彫りが省略されているのでこれを加え、鍵穴を取り付けるための穴を開け、コンビネーションライト横のエア・アウトレットも埋めます。パネルの中央付近が多少荒れていますが、ここにはナンバープレートが付くのでそのままです。
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特徴的な丸いお尻を少しは再現できたと思います。
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次は、サフを吹いて修正箇所を含めたボディ全体の様子を見て、塗装に移ります。

2018年11月 2日 (金)

ランボルギーニ イオタ (イッコー・一光模型 1/24) その7・フロント回りの修正

ボディの修正について、フロント回りから説明します。
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まず、ヘッドライトが大きすぎるので、特に上方を詰める形で小さくしました。キット(写真左)と比較すると、修正具合が分かると思います。これでもハセガワのSVRなどと比べ、まだ若干大きいぐらいです。

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「その1」(109日)でも述べたように、ボディがのっぺりした感じがする要因は、そもそもフェンダーの盛り上がりが足りないことに加え、大きすぎるヘッドライトがフェンダー上部を切り欠いているからです。そこで、写真の○の部分、すなわち埋めたヘッドライトの上端からフェンダー上部にかけてパテで盛り上がりを作り、一方で内側(斜線部分)を少し削りメリハリをつけます。ただ、あまりやり過ぎるとキットの原形を損ない、イッコーらしさが無くなることにもなりかねませんので、ほどほどにしておきました。
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フェンダー上部がわずかに盛り上がっているのが分かるでしょうか。なお、サイドマーカーが申し訳程度にモールドされているのですが、位置も高すぎるのでこれを削り、透明の伸ばしランナー等で自作したものを取り付けるつもりなので、とりあえず穴だけ所定の位置に開けておきます。
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キットのワイパーはSVRのような1本アームとなっていますが、ほとんどのレプリカ・イオタはミウラと同様に2本です。しかも、本キットの箱絵のイラスト(「その1」などをご参照)でもワイパーは2本描かれており、キットと異なる状況を生み出しております。そこで、写真では少し分かりづらいですが、ワイパーを2本にすべく、ウインドウ前の中央の穴を埋め、左右に穴を開けておきました。その外側にある小さな穴は、ウォッシャーを取り付けるためのものです。
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次回はリア回りの修正です。

2018年10月15日 (月)

ランボルギーニ イオタ (イッコー・一光模型 1/24) その6・製作方針

さて、ボディ、シャーシともに分解できましたが、今度はこれをどのように仕上げるかです。イオタのキットなど、決定版のハセガワをはじめ各社からもっと出来のよいものが発売されているので、今さらこのイッコーのキットをベースとしてリアル志向でディティールアップするのはナンセンスな気がします。

ということで考えた挙句、見る人が見れば一目でイッコー製だと分かるようなものを目指し、基本的にストレートに組むことにします。ただし、ライト周りなど、あまりにも立て付けが悪い箇所は、すっきりとした仕上がりにするつもりです。

もうひとつ悩んだのは、リアフェンダーをどうするかです。レプリカのイオタは、SVRを除きベースはミウラSVと言われています。ということは、リアフェンダーはミウラP400や同Sと異なり、SV同様に張り出しているべきですが、イッコーのイオタのリアは非常にスリムで、おそらくはSなどのデータ、資料で製作されたものと考えられます。写真は、ハセガワのミウラSV(左)との比較ですが、リアの張り出し具合の違いが分かるでしょう。

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少し迷いましたが、リアフェンダーはそのままにします。前述のように、リアルさにこだわるより、イッコーらしさを優先することにしました。それにしても、「その3」でも述べたように、ホイールはBBSでなく、狭いミウラのリアフェンダーにも似合うカンパニョーロだったらよかったのにと、つくづく思います。

製作方針が固まりましたので、いよいよ実際に製作して行きます。

2018年10月13日 (土)

ランボルギーニ イオタ (イッコー・一光模型 1/24) その5・シャーシ等の分解

シャーシには、モーターと配線、スイッチ、電池ボックス、それにバスタブタイプの内装などが付いていましたが、ボディ比べ簡単にバラすことができました。
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内装ですが、インパネ部品は外すことができましたが、シートとヘッドレストは、はみ出すほどの接着剤でガッチリ接着されているので、外すのを諦めました。残念なことに、インパネを外す時に勢い余ってステアリングホイールとシフトノブを飛ばし、ステアリングホイールは見つかったものの、シフトノブは紛失してしまいました。
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そのインパネとステアリングホイールです。センターパネルの6連メーターなどの特徴がよく再現されています。ただ、このステアリングホイールはだめですね。2本スポークのものなど、およそイオタにもミウラにも使われていないはずです。
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足回りは、実車(SVR)が履くBBSのスポークホイール風で、メッキも割ときれいに残っています。2つだけ残っていたセンターのスピンナーは外しています。
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タイヤは随分と汚れていたのですが、洗浄すると綺麗になりました。ゴムも弾力があって特に劣化していないようです。ところでこのタイヤ、PIRELLIではなく、なぜかFIRESTONEとなっています。イオタ用に一から作ったのではなく、同社の他のモデルのものでも流用したのでしょうか。
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これで一応すべて分解することができました。次回から製作(レストア)して行きますが、まずはどのような仕上がりにするか検討したいと思います。

2018年10月12日 (金)

ランボルギーニ イオタ (イッコー・一光模型 1/24) その4・ボディの分解

ボディに付く各パーツを取り外し、ドンガラ状態にしました。簡単に取れたパーツもありますが、がっちりと接着されたものもあり、一筋縄ではいかなかったです。
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特に外すのに苦労した部分をいくつか紹介します。
まず、ウインカーと一体になったフロントグリルのパーツですが、ビクともしない状態で接着されていました。当然、外から見ただけでは、接着面がどうなっているのか分かるはずもありません。そこで、接着箇所のボディ裏側をくり抜くと、パーツ同士のくっ付き具合が分かると同時に外すこともできるのではと考え、ピンバイスで穴を開け、ニッパーで掘り起こすという作業を繰り返しました。まるでボーリング調査のような感じです。
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接着面がグリルの奥側のみで、ボティ上部に面する部分まで接着剤が回っていなかったのが幸いでした。もし上側でも接着されていたら、外すのを断念して、マスキング塗装するしかなかったと思います。
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同じく、リアの下に覗くエギゾーストパイプやサスを再現したパーツもしっかりと接着されていたので、裏側をくり抜いて行きました。接着箇所さえくり抜くと、案外すんなり外れるものです。
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一番問題だったのが、ウインドウパーツです。屋根裏のほぼ全面が白く曇るほど接着剤が行き渡っており、無理に外そうとするとウインドウだけでなく屋根もろとも割れそうでした。そこで、ウインドウの屋根裏との接着面を残して切り取ることにしました。
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次回は、シャーシ関係の分解です。

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