ぜっしゃか!1巻表紙の情景 最終回・製作雑感
これで表紙絵の情景は完成です。
ディスプレイケースにも一工夫ということで、漫画のタイトルの部分をステッカーにしてクリアのカバーに貼ってみました。
蓋をすると、こんな感じです。
最後にもう一度、表紙の絵と並べてみます。
今回、このような情景作品を製作して感じたことは、漫画というものを立体化することの難しさです。まず、大きさを考えると、情景では主人公のフィギュアと車の縮尺はほぼ同じ位なのですが、漫画の場合は人物の方がデフォルメされ大きく描かれていることが多いようです。今回でも、表紙絵のように見せようとすれば、フィギュアの方を相当程度大きくする(もしくは車の方を小さくする)必要がありますが、2次元の写真ならまだしも、3次元の生で見ると絶対に違和感が出ると思います。
また、造形や塗装において「どこまでリアルさを求めるか」ということです。AFVの情景作品などでは、対象となるのはひとえに「実物」ですが、漫画の場合は「描かれた絵」が手本となります。具体的に言うと、人間である主人公もそうですが、漫画で描かれたウサギを、本物のウサギを模して製作すれば、表紙絵とは異なる出来になってしまいます。車や手洗い場などの構造物の製作においても、実物を追求すればするほど、漫画の絵からかけ離れてしまうことでしょう。
以上のような難しさに、自分でもまだこれが正解というものはないのですが、また作ってみたく、2巻の発刊をひたすら楽しみにしております。
なお、過日の「関西オートモデラーの集い」にこの作品を展示した際、参加した方のツイッターを通じ、「ぜっしゃか!」の作者、せきはん先生の知れるところとなり、「(情景の)作者さんにお礼を言いたい」と述べておられました。私は(今のところ)ツイッターをやっていないので、何の反応もできないのですが、こちらこそ楽しい漫画を提供いただいていることに感謝を申し上げ、本稿を終わりたいと思います。
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