バラードスポーツCR-X 1.3

2018年10月 7日 (日)

バラードスポーツCR-X 1.3 (タミヤ1/24改造) 最終回

展示ベース・ケースは、今回はWAVET・ケース(M)を使用しました。7thスカイラインやミニ・レコルトモンツァで用いたタミヤのディスプレイケースよりひと回り小さいですが、CR-Xのようなコンパクトな車体には丁度良いと思います。
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ネームプレートですが、CR-Xのロゴは実車カタログの表紙をスキャンし、カラーもカタログの配色を参考にしました。A-oneの「手作りステッカー・下地が透けないタイプ」に印刷し、透明プラ板に貼りつけた上でベースに接着しています。
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(実車カタログの表紙)
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地面は、ボディカラーの赤が映えるだろうということで、緑の芝生としました。というのが表向きの理由で、前回の「ぜっしゃか!」表紙絵の情景で使用した芝生の情景マットがたくさん余っていたというのが本当のところです。
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今回製作したCR-Xですが、あえて1.3とした理由は、結論から言うと、この車が自分の「幻の愛車」だからです。

まだ私が自動車の運転免許すら持っていなかった頃の話です。大学入学直前の春休み中、暇だったこともあり、従兄が経営するブティックに毎日のように顔を出していました。その店でアルバイトをしていた3歳年上の女性と何となく意気投合し、彼女に会うのが楽しみでもあったからです。
その女性は、某航空会社のスチュワーデス(今はキャビンアテンダントですね)を辞めたばかりで、当時大好きだった小林麻美さん(といっても今の若い人にはピンとこないでしょうが)に似た美人。もちろん、ただ話をするだけの関係で、今となっては彼女の名前すら思い出せないのですが、ひとつだけ車の話をよくしたことを覚えています。彼女は、近々車を買うつもりで、欲しいのは発売されて間もないCR-X、ミッションはオートマ、でもそんなにお金がないので一番安いグレードでいいなどと言っていました。車の知識が多少あった私は、その当時持っていた自動車雑誌などを持参して、あれこれ説明したと記憶しています。
同時にその頃、私自身も大学生になれば車が必要かなと漠然と思っていたのですが、この出会いがきっかけで、新車ならCR-Xがいいと思うようになりました。ただし、おそらく私も経済的な理由で1.3を選んだことでしょう(さすがにオートマは選択しなかったと思いますが)。結局のところ、諸般の事情でCR-X所有は実現しませんでしたが、初めてのマイカーを意識した一台となったのです。

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件の女性は、ほどなくして次の就職先を見つけ店を辞め、一方で私も学生生活が始まり、そのままそれきりとなって早30年以上の歳月が経ちました。彼女が実際にCR-Xを入手したのか、その後どんな人生を送っているのかなど知る由もありませんが、この車が当時を懐かしく思い起こさせてくれました。

2018年10月 6日 (土)

バラードスポーツCR-X 1.3 (タミヤ1/24改造) その6・完成!

いつの間にか10月になってしまいましたが、ようやくCR-Xが完成しました。

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室内ですが、前回から追加した工作としてシートベルトのバックル(シート側)を再現してみました。ベルト本体はオミットしましたが、これだけでも何となく密度が増して実車感が出ます。0.3ミリ厚のプラ板を貼り合わせて製作したものです。
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ウインドウガラスの黒いシール部分について、リア側にはパーツにガイドとなるモールドがあり、組立説明書にも塗装指示があるのですが、フロント側はなぜかこれらが一切ありません。実車はフロント側にも存在するので、マスキングして塗装します。もちろん、近年のキットのように塗り分け用のマスクシールなどは入っていないので、地道にマスキングテープを駆使するより他にありません。
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フロントとリアに付くホンダのエンブレムですが、キットのモールドは削り、ホビーデザイン製のメタルロゴ・デカールを使用してみました。NSX用ということでやや小振りですが、立体感バッチリです。ボディカラーが赤ということで、赤い方を使用しました。
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ボディのディティールでは、鍵穴を0.8ミリ径のアルミパイプ(中心に洋白線)で、ウインドウ・ウォッシャーやルーフアンテナを黒の伸ばしランナーで再現しました。
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ボディの塗装は、今回もガイアのExクリアを吹いて研ぎ出したものです。ウレタンクリアでなくとも、このスケールで必要にして十分なツヤが出ます。いつものLEDの照明ではツヤ感がよく分からないので、屋外(ベランダ)で撮影したのが下記写真です。
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モデル自体は完成しましたが、次回、展示用のベースを製作し、合わせてCR-X編の最初に述べましたように、なぜ本車、しかも1.3を選んだのかを説明して終わりたいと思います。

2018年9月15日 (土)

バラードスポーツCR-X 1.3 (タミヤ1/24改造) その5

シャーシを組み立てます。足回りも含め、おそらく見える範囲で1.5i1.3の違いはないと思われます。前回製作したマフラーも塗装して装着しました。なお、このようなシャーシの塗装について、キットの説明書ではセミグロスブラックを指示していますが、私の場合は、ほとんどフラットブラックに近い色で塗装しています。
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シャーシの表面(裏面?)から見たところです。ガソリンタンクの辺りに、モデルをベースにネジ止めするための金属ナットを埋め込んでいます。

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キット付属のホイールは、1.5iにオプション設定された14インチのアルミホイールですが、1.3に改造するのであれば、やはり標準装備のスチールホイールにしたいところです。そこで、よく似ているアスカモデルの「オレンジウィールズOW-2 Mスタイル」を使用しました。リムは、同社が言うところの「マジメ」=浅い方を使います。(ちなみに深リムの方は「ヤンチャ」と言います。)キットのタイヤがピタッと収まりますので、実物(13インチ)よりはやや大きめですが、雰囲気はよいと思います。
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ただし、足回りへの取り付け部分がキットとは全く異なるので加工する必要があります。ホイール裏側のポリキャップの受け皿を削り、2ミリ径の真鍮パイプを、強度確保のための真鍮線を軸にして取り付けました。要は、キット付属のホイールと同じような形にするということです。写真の右から、加工前、加工後、キットのものです。
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実は、ホイール側の加工だけでは済みませんでした。真鍮パイプを取り付ける前に内側を相当削ったものの、まだホイールが外側へはみ出す気味でしたが、これ以上削るとホイールに穴が開いてしまいそうでした。よって、サスペンション側の方でブレーキを薄く削ることで対処しました。写真の1枚目が前輪、2枚目が後輪で、それぞれ左側が加工後のものです。
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ホイールの方は、下地を黒に、上からシルバーを吹いて完成です。ちなみに裏側はフラットブラックで塗装しています。
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2018年9月14日 (金)

バラードスポーツCR-X 1.3 (タミヤ1/24改造) その4 

さて、CR-Xを再開します。まず、室内を完成させました。前回ご紹介したシートの形状変更とシフトレバーをオートマにしたことなど以外、基本的にキットをストレートに組んでいます。シートの配色は網目模様のある1.5iと異なりシンプルなので助かります。

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マフラーについて、1.5iは「デュアルエギゾーストパイプ」ということで2本のパイプが顔を覗かせますが、1.3では1本です。サイレンサーの大きさやマフラーの細かい取り回しなども異なるのかもしれませんが、よく分からなかったので、とりあえずパイプのみ修正しました。先端はアルミパイプに変更しております。写真1枚目がキット、2、3枚目が改造したものです。
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次回は足回りです。

2018年8月 3日 (金)

バラードスポーツCR-X 1.3 (タミヤ1/24改造) その3

ボディにデカールを貼り、クリア塗装を済ませました。研ぎ出しまで十分乾燥させる必要があるので、その間に室内等、他の工程に取り掛かります。

まず、レカロ風のシートですが、一見すると1.31.5iも同じ物に見えるのですが、実は全くの別物だそうです。1.3では、乗降性重視ということで座面両サイドが低くなっていますので削りました。右が加工したものです。
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例によってシート後面が肉抜きされていますので、プラ板で塞ぎました。また、ヘッドレストとの境がなかったので側面から掘り込んで再現しております。
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インパネは、1.5iのみに設定されている正面のエレクトロニック・ナビゲーターを削り取り、ふた付きの小物入れとします。また、前面に白い帯状のプラ板が見えますが、これは、キットの上下に分割されたインパネパーツを接着すると、前端がほぼ面一となり、実車では見られる段差が消えてしまいましたので、これを再現したものです。要はプラ板の厚み(0.3ミリ)だけ段差がてきたわけですが、ここまでやる必要はないかもしれません。
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シフトレバーは、キットではマニュアル仕様ですが、あえてオートマチック仕様とするため、自作しました。大きさなどは、写真右のキットのマニュアルシフトを参考にしています。1.3のオートマは、1.5iのようなフルオートマではなく、発進時はレンジを「L」に、発進後は「星印」に入れ、巡航になれば「OD」をセレクトする、いわゆる3段セミオートマで、雑誌での専門家の評価も結構高かったようです。
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2018年7月22日 (日)

バラードスポーツCR-X 1.3 (タミヤ1/24改造) その2

例によって他の作品と並行して製作している関係で、中々更新できず、ようやくボディの塗装に取り掛かりました。

 

ボディカラーですが、1.5iには赤、青、白の3色が用意されていましたが、1.3の方は(少なくとも発売時には)赤のみだったようです。ツートーンのアンダーカラーも1.5iはシルバーですが、1.3は黒です。ネットで旧車ミーティングのレポートなどを見ると、白の1.3などを見かけますが、のちに発売されたのでしょうか。ともかく、本作品は赤/黒で仕上げることにします。

 

まず、全体にサフ(ピンク)を吹き、下地処理をした後、赤を塗装し、次の黒を塗装するためにマスキングします。前後バンパーからサイドモールに走る赤のラインの再現には、0.7ミリ幅のマスキングテープを使用しました。

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少しタッチアップが必要な箇所もありますが、概ねきちんと塗り分けることができました。なお、塗装前の細かい加工としては、フロントとリアのホンダのエンブレムは別途デカールを使用するので削り取ったこと、また、1.3にはリアワイパーがないので、取り付け穴をふさいだこと、鍵穴をアルミパイプで再現するので、モールドを削り、穴を開けたことなどです。

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2018年7月 4日 (水)

バラードスポーツCR-X 1.3 (タミヤ1/24改造)

さて、今回はホンダCR-Xの初代モデルです。

実車は1983年に「バラードスポーツCR-X」としてデビューし、プラモデルもほぼ同時にタミヤから発売されましたが、傑作キットの呼び声高く、これまで何度も再販されていますので製作された方も多いでしょう。私も、小鹿版を含め3個ほどストックしています。

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キットは、実車が出た当時の最高グレードである「1.5i」をモデル化していますが、これは当然のことでしょう。また、フロントフードにパワーバルジを追加し、1年半後に登場した1.6L ツインカムエンジン搭載の「Si」に改造した作例も見受けます。

では、私が今回製作するのはと言うと、これです。(実車カタログより)

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1.3」という、ラインナップ上の廉価版ですが、今の目で見ると1.5iとは別の車と言ってもよいという評価もあります。さておき、私がこれを選んだ理由は他にあるのですが、それはモデル完成後にでも述べたいと思います。

製作にあたり参考とした資料は、次の2点。まずは実車カタログです。

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また、前回の7thスカイライン同様、モーターファン別冊「すべて」シリーズの「バラードスポーツCR-Xのすべて」です。巻末に実車カタログが収録されているので、上記カタログはいらないのでは、と言われればその通りですが。

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それでは製作に入ります。まず、ボディですが、1.5iとの最大の相違点はフロントスポイラーがないことです。フロントバンパーとの接続を考慮しつつ慎重にカットします。すなわちバンパーとスポイラーの境界線をそのまま切るのではなく、バンパー側を若干残し気味に切り、ヤスリで整えるということです。写真左が元のキット(1.5i)で、右がスポイラーをカットした状態です。

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裏から見ると、スポイラー部分に付いていたシャーシを留める爪が無くなっている(写真右)ことが分かります。ただ、上側(写真では裏向けているので下側)の爪が残っており、これがシャーシを一方で支えますので、特に問題はなさそうです。

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この後、細かい部分の加工を進めて行きますが、ひとまず全体のシルエットです。スポイラーがない分、丸みが強調され、これはこれでよいスタイルだと思います。

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